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  1. 四国中央市議会 2022-12-14
    12月14日-03号


    取得元: 四国中央市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-11
    令和 4年12月定例会          令和4年第4回四国中央市議会定例会会議録(第3号)議事日程第3号 12月14日(水曜日)午前10時開議 ※開議宣告 ※議事日程報告日程第1 会議録署名議員の指名日程第2 一般質問   ──────────────── 本日の会議に付した事件日程第1 会議録署名議員の指名日程第2 一般質問   ────────────────出席議員(22名)   1 番   横  内  博  之   2 番   茨  木  淳  志   3 番   杉  浦  良  子   4 番   猪  川     護   5 番   三  浦  克  彦   6 番   眞  鍋  利  憲   7 番   飛  鷹  裕  輔   8 番   吉  原     敦   9 番   石  川     剛  10 番   眞  鍋  幹  雄  11 番   三  好     平  12 番   山  川  和  孝  13 番   三  宅  繁  博  14 番   谷  内     開  15 番   川  上  賢  孝  16 番   篠  永  誠  司  17 番   山  本  照  男  18 番   吉  田  善 三 郎  19 番   井  川     剛  20 番   原  田  泰  樹  21 番   谷     國  光  22 番   曽 我 部     清   ────────────────欠席議員(なし)   ────────────────出席理事者 市長         篠 原   実 副市長        高 橋   誠 (総 務 部) 部長         安 部   弘 総務調整課長     古 東 圭 介 防災まちづくり推進課長内 田   斉 人権施策課長     合 田 英 幸 総務調整課長補佐兼行政係長            薦 田 敬 宏 (政 策 部) 部長         大 西 賢 治 地域振興課長     西 岡 孝 文 管理課長       高 橋 博 俊 (市 民 部) 部長         高 橋 哲 也 国保医療課長     石 田 由 佳 保健推進課長     脇   元 子 医療対策課長     西 川 浩 史 (福 祉 部) 部長兼福祉事務所長  細 川 哲 郎 こども家庭課長    合 田 晃 友 保育幼稚園課長    高 橋 恵 子 (経 済 部) 部長         大 西 信 也 産業支援課長     青 木 計一郎 農業振興課長     岸   明 法 (建 設 部) 部長         今 村 昭 造 港湾課長       宮 崎 佳 三 (水 道 局) 局長         宮 崎 啓 三 工水管理課長     妻 鳥 雅 孝 (消防本部) 消防長        近 藤 英 樹 (教育委員会) 教育長        東     誠 教育管理部長     石 川 元 英 教育指導部長     森 実 啓 典 文化・スポーツ振興課長合 田 秀 人 学校教育課長     渡 邉 真 介 学校政策課長     鈴 木 崇 士 (選挙管理委員会) 委員長        徳 永 幸 夫   ────────────────出席事務局職員 局長         高 橋   徹 議事調査課長     青 木 鈴 子 議事調査課長補佐   篠 原 寛 将 議事調査係主事    大 西 重 成 議事調査係主事    亀 山 恭 弘 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~       午前10時00分開議 ○三宅繁博議長 これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は,お手元に配付の議事日程第3号のとおりであります。   ──────────────── ○三宅繁博議長 日程第1,会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員は,会議規則第85条の規定により,議長において原田泰樹議員,谷 國光議員を指名します。   ──────────────── ○三宅繁博議長 日程第2,昨日に引き続き一般質問を行います。 この際,申し上げます。 各議員の発言は,発言時間内においてお願いします。 順次質問を許可します。まず,猪川 護議員。     〔猪川 護議員登壇〕 ◆猪川護議員 おはようございます。議席番号4番,一新会,猪川 護です。 現在,国においては,デジタル技術を活用して地方を活性化し,継続可能な経済社会を目指すデジタル田園都市国家構想が進められており,世の中全体がデジタル社会に向かって突き進んでいます。そのような環境の中,デジタル人材を育て上げることこそが,四国中央市の成長,発展につながると思います。 そこで,今日は,デジタル人材を育成できるような教育体制づくりとまちの魅力を高めるためのICT化やスマート化を含めた農業政策について質問したいと思います。 それでは最初に,ICT教育がもたらす成果,課題と不登校対策について質問させていただきます。 先日,四国中央市は,第5回の日本ICT教育アワードにおいて,全国ICT教育首長協議会会長賞を受賞しました。本当にすばらしいことだと思います。これからの社会は,デジタル化が加速的に進んでいくことが間違いなく,愛媛県としても今年7月に,2030年度までにデジタル人材を1万人輩出することを目標に掲げ,人材の育成,誘致に取り組むことを打ち出しています。 次代を担う子供たちには,情報を主体的に選択し,活用していくための情報活用能力をはじめ,言語能力や数学的思考力など,これからの時代を生き抜いていく上での基盤となる資質,能力を身につけることが求められるようになっています。そのために小学生からデジタル教育を推し進めている四国中央市のICT教育は,時代の先端を走っているような教育ができているとも言えます。ICT教育によって個別に最適な学びを実現し,主体的,対話的で深い学びを促すことができて,いつでもどこでも必要な機器さえあれば授業を継続することができるなど,教育の質も高まっていると思います。 また,教育の仕方においても,大きな変化が起こってきていると思いますが,四国中央市のICT教育による効果と実績についてお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。 ○三宅繁博議長 東  誠教育長。 ◎東誠教育長 それでは,私からICT教育による効果と実績についてお答えいたします。 昨日の横内議員へのお答えと重複する部分もございますが,よろしくお願いします。 議員から御紹介いただきましたように,このたび本市は,全国ICT教育首長協議会が主催する日本ICT教育アワードにおいて,最高賞に次ぐ会長賞を受賞いたしました。GIGAスクール構想では,コロナ禍においても子供たちの学びを止めないオンライン授業の実施のほか,全ての子供たちに個別最適化された学びの実現に向けて,大容量高速ネットワーク下におけるハードウエアソフトウエアの円滑な使用が可能となるよう整備を行ってまいりました。 また,運用開始以降,独自の施策として,GIGAしこちゅ~プロジェクトを立ち上げ,行政と教職員が一丸となってICT教育を推進してまいりました。子供たちが主体的にデジタル機器に関わる環境を進め,変化の激しい社会にも対応できるよう,人材の育成を目指してきた本市の取組が認められ,今回の名誉ある賞をいただけたと考えております。 今年度,GIGAスクール構想2年目の成果といたしましては,いち早くオンライン授業を開始したことから,ICT活用の授業研究が進み,各教科で様々な形で利活用が進んでおります。全児童生徒のアンケートでは,小学校低学年の楽しいという感想が,学年が上がるにつれ,分かりやすい,使いやすいという意見に変化していることから,端末が鉛筆やノートのように文房具の一つとして定着し,学習のツールとして利用が進んでいるということがうかがえます。 また,教職員からは,個別学習が増えた。考えや思いを共有する場面が増えた。学習に対する興味関心が高まったといった声が上がっており,学びそのものが変容しております。 なお,大手IT企業からは,全国でも教育分野において先進的な取組を行う自治体だけが参画するパートナー自治体として評価をいただき,また教育用ソフトウエア企業からは,当市の資格取得者数が全国最多として,全国初の認定自治体の承認をいただいたところでございます。 今後におきましても,令和の日本型学校教育の実現を目指し,ICTを効果的に活用したあったかな四国中央市の教育の質の向上に取り組んでまいります。 ○三宅繁博議長 猪川 護議員。 ◆猪川護議員 東教育長,答弁ありがとうございました。 行政と教職員が一体となってICT教育を推進したことによって,すばらしい実績を生んでいること,よく分かりました。特に,アンケートの回答においても,児童生徒,教職員共々喜びの声があり,教育現場でポジティブに受け入れられていることや全国レベルで評価されていることは,これまでの努力が実になったとも言えると思います。さらなる推進のほど,よろしくお願いします。 続いて,質問1-2,ICT教育推進における教職員への負担の現状と対策に移りたいと思います。 教育現場のデジタル化によって,手書き作業が削減されることや情報共有の効率化など,教員の業務負担を軽減できるという一面もあります。反面,ICT機器の整備,トラブル対応に始まり,教員自身がICTスキルを習得し,活用指導力を高めていかなければなりません。 また,これまでやってきた教育内容においても,大きな変化が求められるようになります。プログラミング教育など新しく教えなくてはならないことも発生し,セキュリティーや情報モラルといった点についても対策を施さなくてはなりません。その結果,教員の業務負担やストレスは増加してくるように思います。ICT教育の先端を走る四国中央市の教員の負担の現状と対策についてお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。 ○三宅繁博議長 森実啓典教育指導部長。 ◎森実啓典教育指導部長 私から,教育現場の現状,それから教員の負担軽減に向けた対策についてお答えをいたします。 令和2年度に校務支援システムを導入いたしまして,学校の校務の負担軽減が図られる一方,ICTの急速な導入によりまして,教職員の皆さんに対する負担が増加したという部分もあるかと思われます。 しかしながら,ICTに関する教職員のスキル習得に当たりましては,文部科学省ICT教育アドバイザーである放送大学の中川教授をはじめとして有識者を招聘し,先進的な研修を重ねて実施しているほか,各ソフトメーカーによる操作研修等を数多く実施いたしまして,教職員のICTスキル向上への手厚い支援に努めております。 また,教職員のための授業支援や負担軽減,さらにトラブルの早期の解決等を目的に,GIGAスクール運営支援センターを設置いたしております。そのセンターからGIGAスクールサポーターを年間600回以上各学校に配置するなど,こちらにつきましても,教職員の皆様の支援を強化しております。 また,プログラミング教育につきましては,必要な教材をいち早く整備し,大学教授等の御支援も受けながら,国際大会への参加や教育委員会が主催いたしますプログラミング教室を開催するなど,児童生徒のICTスキルの向上にも努めているところでございます。 一方,これらのデジタル社会を生き抜くためには,あらゆる情報活用能力を身につけ,問題が発生したときの解決方法を考える力,実践力を身につける必要が重要になってくるかと思います。 本市では,従前の情報モラル教育,そこから一歩進みまして,デジタル・シティズンシップ教育への転換を図っておりまして,子供たちが将来自立をしてデジタル機器のよき使い手となれるよう,第一人者である講師をお招きし,先進的な教職員研修や児童生徒たちへの授業も実施いたしております。この1月には,教育関係者だけでなく,全市民の皆様を対象として,このデジタル・シティズンシップ教育の市民講座を開催する予定としているところでございます。 一方,学校におきまして,ジュニアICTリーダー制度を創設いたしまして,全学校の児童生徒たちが自らICTの活用を推進することによって,各学校が自立していく仕組みを構築し,これが教職員の皆様への負担軽減にもつながるということを期待しております。 今後におきましても,可能なところから教職員の皆様をサポートし,負担軽減にも配慮しながら,全ての子供たちがこの変化の激しい社会を生き抜けるよう,本市の未来への挑戦とも言えるICT教育の一層の推進を図ってまいりたいと考えております。 ○三宅繁博議長 猪川 護議員。 ◆猪川護議員 森実部長,御答弁ありがとうございました。 教員の負担軽減において,ICTスキル向上への研修や運営支援センターの配置,スクールサポーター体制などをつくり上げるなど,手厚い支援体制が構築できていることがよく分かりました。教員の作業効率を高め,児童と接する時間を増やすためのICT活用については,現場で働く教員の知恵を集めることで,もっともっと改善が進むように思います。御検討のほどよろしくお願いします。 続いて,質問1-3,四国中央市の不登校の現状と対策に移ります。 10月28日の新聞に,全国の不登校児童生徒が過去最高の24万人,増加率25%となっている。その背景には,コロナ禍の影響も大きく,10年前に比べ,小学校では約4倍,中学校では約2倍となり,中学校では,クラスの約2名が不登校になっている計算となる。また,愛媛県の不登校児童は,小学校で673人,中学校で1,560人,そしてその数字には,新型コロナウイルス感染症の感染不安や感染回避を理由に30日以上休んだ小中高生7万1,704人は含まれていないという記事が掲載されていました。不登校の予備群や実質的な不登校児童は,もっとたくさん存在しているように感じました。 対策として,魅力あるよりよい学校づくりを目指すほか,児童生徒の学習状況に応じた指導,配慮を実施する。校長のリーダーシップの下,教員だけでなく,スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーとも連携協力し,組織的な支援体制を整える。個々の状況に応じて,教育支援センター,不登校特例校,フリースクールなどの民間施設,ICTを活用した学習支援など,多様な教育機会を確保することが打ち出されていますが,四国中央市の不登校の現状と不登校への対策について伺いたいと思います。よろしくお願いします。 ○三宅繁博議長 渡邉真介学校教育課長。 ◎渡邉真介学校教育課長 本市の小中学校における不登校の現状を申し上げます。 不登校児童生徒の件数の考え方につきましては,令和3年度に変更があり,様々な不登校要因に加えて,けがや病気による欠席も含め,年間30日以上学校に登校できない状況が認められた児童生徒数となりました。これを県教育委員会に対して不登校として報告しております。この報告により,昨年度,欠席日数の累計が年間30日以上であった本市の不登校児童生徒数は,小学校で60名,中学校で144名,計204名となっております。昨年度以前との単純な比較はできませんが,件数としては増加傾向でございます。 その要因につきましては,御指摘がありましたとおり,コロナ禍での生活環境の変化による生活リズムの乱れや,学校生活において,様々な制限のある中で交友関係が築きにくい状況であったことなど,家庭や学校での長期にわたる感染対策,これが影響の一つであると考えております。 しかしながら,不登校児童生徒の状況や背景は様々でございます。これらを的確に捉え,個別最適な支援を行うことが大切であると考えております。その対策としまして,学校と家庭,関係機関が協力し,不登校児童生徒と信頼関係を構築しながら,安心できる居場所となる環境の整備を進めております。 今年度より,県の委託を受け,川之江北中学校校内サポートルームを設置し,活動を開始しております。ICTを積極的に活用し,個別最適な学びを保障する取組は,県内のモデル校の中でも高い評価をいただいております。 また,市内に適応指導教室3か所を設置し,通室を希望する児童生徒を受け入れており,現在の通室状況は,小学生8名,中学生14名でございます。学校以外の学びの場,安心できる居場所として,新規で通室を希望する児童生徒が増加している状況でございます。 不登校傾向の児童生徒への対応では,社会的な自立を目指した支援を行うことを目的として,適応指導教室の拡充等,心の安定をもたらす環境整備に配慮し,関係機関とも連携を図りながら,今後も推進してまいりたいと考えております。 ○三宅繁博議長 猪川 護議員。 ◆猪川護議員 渡邉課長,答弁ありがとうございました。 不登校児童生徒に対しての学校,家庭,関係機関の協力の下,安心できる居場所づくりを行っていることや強みであるICTを活用した取組を行っていること,よく分かりました。不登校児童生徒に対しての体制はできつつありますが,不登校児童生徒を発生させないための教育体制については,今後も切り込んでいく必要があるのではないかということも思いました。 続いて,質問1-4,多忙化する教員に対するバックアップ体制づくりに移ります。 不登校児童生徒に対して,一番近くで対応しているのが教員となります。しかし,教員多忙で子供に向き合えずと新聞の見出しがあったように,現在,教員は,子供と寄り添う時間に余裕がない状態となっています。そして,ある小学校の教員が,子供との接点を持ち,話を聞き続けること以外に不登校への特効薬はない。だが,その余裕は失われているという記事も記載されていました。 学校教育において,先生の存在は,子供たちの将来に大きな影響を与えると言われています。文部科学省から,今後教員に求められる能力として,1,教職に対する強い情熱,2,教育の専門家としての確かな力量,3,豊かな人間性,常識と教養,礼儀作法をはじめ対人関係能力コミュニケーション能力などの総合的な人間性が必要だと発信されています。教員は,自分自身のレベルを高めることに時間をかけながら,子供たちを育て上げなければなりません。 しかし,教育現場では,教員不足により月の残業時間が90時間の教員が,全国で昨年より36%増加の2,800人となっています。不登校リスクがある児童生徒に対して,家までの送迎,親との面談などの精神的な負担が増加,時間も取られています。冒頭に話をしましたが,ICT教育,コロナ対応など,現在の教員は,一昔前の教員と比べ,負担が増加していることは間違いありません。そこで,多忙化している教員に対しての地域を含めたバックアップ体制についてお伺いをしたいと思います。よろしくお願いします。 ○三宅繁博議長 篠原 実市長。 ◎篠原実市長 この問題に対しまして,全般の話になると思いますけど,私のほうから答弁を申し上げておきます。 最近,ややもすれば,愛媛県においても,教員の志望者が,減っているというふうに聞いております。かつて,私が県におったときに,小学校の採用試験の倍率が3倍を切ることはありませんでした。最近は,2倍そこそこになっているということを聞きまして,そのことが全てでありませんが,学校で学んだことを現場の子供に教えていきたいと,そういう情熱を持って採用試験を受ける若者が減っているということは,あまり芳しいことではないなと私は思っております。 もう古今東西,昔から,今日も一緒ですけど,学校の先生は,先生の持っている学力,そして人間力,そして専門性,あらゆるものを総合して,その人が持っている人間性を全てさらけ出して,現場の子供たちにそれを教えていくと,それが教員の仕事であります。ややもすれば,一面的に非難されることもあります。昔は,学校の先生ということだけで,地域社会の尊敬を受けたこともありました。今現在は,猪川議員御指摘にあったとおり,先生の仕事も,教員としての狭い仕事だけではなくて,社会そのものが近代化されていき,そして人間関係も複雑化して,学校だけではなかなか解決し切れない問題も現場の先生方はたくさん抱えております。 本年度,四国中央市は,市内全小中学校において,コミュニティ・スクールが導入されました。コミュニティ・スクールは,要は自分たちの学校は自分たちの住んでいる住民の皆さん方,そして子供を通学させている親御さん,その皆さん方が力を合わせて学校を育てていく。そこで学んでいる子供たちを育てていくシステムであります。 また,最近の治安の悪化によって,先生方も登下校の子供たちを見守る,そうした環境整備,かつては考えられないようなことも先生の仕事の範疇に入ってきております。それを地域の保護者の皆様方と一緒になって取り組む。そうしたことが先生の仕事の負担を多くしているということの一面にもなっております。逆に言いますと,そのことが地域社会から見て,教員の一人一人の人間力,教員としての指導力,それが地域社会の皆さん方に表れる,示される場面でもあります。 今現在は,教員の皆さん方が自分たちの教師としての仕事の質をどのように上げていくのか。様々な機会を見て御努力いただいております。かつては,考えられなかったことが日常の業務として先生方の仕事のうちに入ってきております。私らでも,理解し難いようなこともたくさんあります。教員の事務の負担を軽減し,教師が生徒の指導に,また子供の教育に多くエネルギーを割いていけるように,我々も我々のできる範疇で努力して,先生の負担を軽減しなきゃならないと,それは常々篠原も思っていることであります。 ICTも,考えによったら,非常に戦力になります。また,そういうことがあまり好きじゃない先生から見たら,大変負担にもなっております。そのことも全部ひっくるめて,教員の勤務の在り方も検討して守っていかなきゃならないと思っております。 ただ,先生の基本的な人事は,県の教育委員会が握っております。市の教育委員会も,先生方の様々な意見具申はできますけれど,実際の配置だとか,いろんなことは,県教育委員会の担当部署が日夜そういうことを心がけてやっております。だから,先生方の休みをどのように設けて,できる限り教員が休みを取りやすくするというような人事に絡むことも,全て市の教育委員会がオールマイティーでやれるのかというたら,そうでもありません。これは,ぜひ議会の皆さん方も御理解いただいて,本市の教育委員会にそういう面での配慮をしてあげてほしいと思っております。 学校と教職員の大きな大きな負担の要因に,今申し上げましたような現場の教員としての仕事と組織の一教員としての仕事,その両方の負担が先生方を非常に疲弊させているという意見もあります。 ただ,今申し上げましたように,私は,いつも現場の先生方に申し上げるのは,自分が学校で学んでいるときに採用試験を受けて学校の先生になりたい,やろうと,そう思ったことを必ず自分の一つの夢として,希望として,情熱として持っていって,常に現場の子供と接するときにそうした思いを自分に常に問いかけながら,頑張ってほしい。そのことが必ずや地域の保護者や学校の関係者に御支援いただいたり,御指導いただいたり,そういうことに必ずつながってくると思っております。 また,そのモチベーションは,教職員をする限り,常に持ち続けて,生きた人間が相手ですから,そうした努力をしてほしいと思っております。 今申し上げましたように,その他我々がやれること,そのことはできるだけ先生の負担にならないように軽減を図っていかなきゃならないと,猪川議員が言われたとおりでありまして,それはひとつよろしくお願い申し上げたいと思っております。 ○三宅繁博議長 猪川 護議員。
    猪川護議員 市長,ありがとうございました。先生に対する熱い思い,よく分かりました。 学校や教育に対して,家庭や社会から求められるニーズは,多様化し増大しています。その中で,コミュニティ・スクールが市内全ての学校に展開されます。児童が元気になることが,教員の一番の励みになると思います。そして,教員のモチベーションを高めることこそが,児童生徒を元気にする最大のポイントだと思います。教員を追い詰めるのではなく,保護者や地域,巣立っていった児童を含め,コミュニケーションを増やして,みんなでモチベーションを高めるようにしなくてはならないと改めて思いました。 続いて,質問2,幼児教育から小学校教育の連動と環境づくりに移ります。 幼児の脳は,1か月で大人の10年分の成長をする。また,脳の9割は,6歳までにつくられると言われています。つまりは,6歳までに人格が形成されてしまうということです。ですから,幼児期の教育は,とても重要なものとなります。幼稚園施設における教員は,幼児一人一人の内面に潜む芽生えを理解し,その芽を引き出すために,幼児の主体的な活動を促す最適環境を計画的に設定することができる専門的な能力が求められます。同時に,親と子供が共に育つ観点からも,幼稚園や保育園を利用している幼児の家庭に対する保護者への子育て等の教育も必要です。 そこで,四国中央市の幼稚園,保育園における幼児教育及び保護者教育についての現状と今後の方向性を伺いたいと思います。よろしくお願いします。 ○三宅繁博議長 高橋恵子保育幼稚園課長。 ◎高橋恵子保育幼稚園課長 お答えいたします。 本市の幼児教育・保育につきましては,国の定めた幼稚園教育要領,保育所保育指針,認定こども園教育・保育要領に基づき,公立園の教育目標,保育目標を定めております。各園におきましては,目指す幼児像を掲げ,幼児一人一人の内面にある豊かな感性や好奇心等の学びの芽生えを育み,幼児の生きる力をより伸ばすための環境を整えることで,生き抜く力の育成につながる主体的な活動を実践しております。日案,週案,月案に基づいた計画的な保育,また質の高い教育,保育実践のための事例研究,保育環境の整備,人権同和教育の事例研究,アレルギー対応,新型コロナウイルス感染症等の感染症対策,保護者対応,配慮を必要とする幼児への関わり及び関係機関との連携,幼児の入学先との連携,自己研さん等,現場の保育者は,お預かりした幼児の成長,発達を楽しみに日々奮闘しております。 次に,保護者教育についてですが,園の経営方針,クラス運営案につきましては,園だより,人権・同和教育だより,クラスだよりを通して保護者に周知啓発を行っております。保護者対象の研修といたしましては,外部講師による子育て講演会や人権・同和教育研修を行ったり,子育ての悩みを語り合う懇談会や子育て座談会を開催したりしております。 今後も幼児の実態や保護者の願いを的確に把握し,幼児一人一人のよさや可能性が最大限に発揮できるよう,保育内容の充実を図り,地域や保護者と共に手を携え,幼児の成長を喜び合える保育現場でありたいと考えております。 ○三宅繁博議長 猪川 護議員。 ◆猪川護議員 高橋課長,答弁ありがとうございました。 幼児一人一人の悩みや可能性を最大限に引き上げていること,本当に内容を聞いてすばらしいと思います。懇親会も懇談会もやられている,本当によくやられていると思います。 それでは続いて,質問2-2,幼児教育から小学校教育への連動に移ります。 子供の育成において,遊びを通して学ぶ幼児期の教育から,教科書等の学習を中心とした小学校教育への子供の生活や学びの連続性を確保しなければなりません。そのために,幼稚園教育において育まれた資質,能力を踏まえ,小学校教育が円滑に行われるよう,小学校の教員との意見交換や合同の研究の機会などを設け,幼児期の終わりまでに育ってほしい姿を共有することなど連携を図り,幼稚園教育と小学校教育の円滑な接続を図ることが大切だと思います。 また,その連携体制を強めることで,小学校低学年で発生している問題を削減したり,不登校などの予防が進み,教員の負担を低減することにもつながっていくように思います。 そこで,質問ですが,四国中央市の幼稚園,保育園から小学校への引継ぎなどをどのように行っているか,お伺いしたいと思います。よろしくお願いします。 ○三宅繁博議長 細川哲郎福祉部長兼福祉事務所長。 ◎細川哲郎福祉部長兼福祉事務所長 本市の幼児教育から小学校教育への引継ぎについてお答えいたします。 遊びや生活を通して総合的に学んでいく幼児期の教育課程と各教科等の学習内容を系統的に学ぶ児童期の教育課程は,内容や進め方が大きく異なり,その接続は決して容易なものではありません。 園では,計画的に環境を整備し,遊びを中心とした生活を通して体験を重ね,一人一人に応じた総合的な指導を行っております。一方,小学校では,時間割に基づき,各教科の内容を教科書などの教材を用いて学習しております。生活の変化に幼児が対応できるようになっていくことも学びの一つとして捉え,保育,教育者は適切な指導を行っております。 円滑な接続のために,園児と小学生との交流機会を設けておりますが,特に就学を控えている5歳児につきましては,自信や期待を高めて,できるだけ不安を感じないようにするため,小学校の活動に参加するなどの交流活動を密に行っております。 また,就学前には,小学校教諭に保育参観に来てもらって,園と学校とで幼児に関する引継ぎを行い,入学後は保育士等が小学校の授業参観に出向き,子供の状況を確認しております。 また,配慮を必要とする幼児に関しましては,個別支援計画を作成し,就学先の小学校に幼児の特性を踏まえた上で詳細な引継ぎを行うなど,密な連携が図られております。 幼児期の教育,保育の成果がスムーズに小学校につながりますよう,今後も園と小学校とで連携を深めてまいります。 ○三宅繁博議長 猪川 護議員。 ◆猪川護議員 細川部長,ありがとうございました。 小学校の活動に参加する交流活動や就学前に園と学校で幼児に関して引継ぎを行う。入学後も授業参観にフォローに行く。本当にすばらしいと思います。負担が増えて難しいことになろうと思いますけれども,デジタル化社会で個人の記録をデータベース化して小学校と連携するということについても検討が必要ではないかと思いました。 続いて,質問2-3,子育て中の親への支援体制に移ります。 言うまでもなく,子育ては,子供に限りない愛情を注ぎ,その存在に感謝し,日々成長する子供の姿に感動して,親も親として成長していく,大きな喜びや生きがいをもたらすものです。このような子育てによる喜びや生きがいは,家庭や地域,社会の人々の交流が支え合って実感できるのではないかと思います。 しかしながら,一方で核家族化の進行や地域におけるつながりの希薄さなどから,子供にどのように関わっていけばよいか分からず悩み,育児に対して孤立感を抱いたり,家庭の経済的な困窮によって子育てへの不安感や疲労感を抱いたりするような親も増えています。場合によっては,育児ノイローゼや児童虐待のような望ましくないような結果を起こすこともあります。こうした状況の中で,家庭を社会全体でバックアップしていくことで,かつて家族や地域が担っていた子育てを支える機能を時代にふさわしい形で再構築できるように思います。 そこで,四国中央市における子育て中の親への支援や地域における支援について伺いたいと思います。よろしくお願いします。 ○三宅繁博議長 高橋 誠副市長。 ◎高橋誠副市長 お答えいたします。 本市における子育て中の親等への支援につきましては,妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援を提供する体制を構築しております。子育て世代包括支援センターでは,妊産婦等の支援に必要な実情の把握,妊娠,出産,子育てに関する相談に応じ,必要な情報提供や支援プランの策定,保健医療または福祉の関係機関との連携,調整などを行っております。市内に6か所ある子育て支援拠点では,親子が一緒に安心して遊ぶ場や育児相談,仲間づくりや情報交換の場として,就学前のお子さんと保護者が利用することができる場所の提供を行っております。 議員御紹介の訪問型家庭教育支援は,地域から孤立し,自ら学びや相談の場にアクセスすることが困難な家庭等,支援が行き届きにくい家庭に対し,学校と家庭と地域をつなぎ,子育て家庭に寄り添い,支援する活動になります。支援するには,チームづくりが必要で,地域の実情に応じて,子育て経験者をはじめとする地域の多様な人材で構成する必要があります。議員御指摘のとおり,家庭を社会全体でバックアップしていく必要性が求められていることから,地域の公民館やコミュニティ・スクール等と連携を取りながら,その地域に合った支援等について検討してまいります。 ○三宅繁博議長 猪川 護議員。 ◆猪川護議員 副市長,ありがとうございました。 少子化対策を考える上でも,子育て中の親たちが子育てにおける負担を軽減するための取組は必要だと思います。9月議会でも紹介させてもらったホームスタート事業もその一つだと思います。社会全体で子育て家庭を支援することは重要なことだと思いますので,子育て家庭が孤立することなく,子育てが楽しくできるよう,さらなる支援強化,よろしくお願いします。 続いて,質問2-4,親子の触れ合いができるような遊び場づくりに移ります。 文部科学省では,幼児の遊びを重要な学習としているように,幼児の遊びは,学びの基礎となる好奇心,探究心を育み,他者と関わることによってコミュニケーションを体得します。幼児は,遊びを楽しみながら頭を使い,体を動かし,他者と交わり,脳や体の発達を促進させる,想像力や柔軟さを育む,自主性を育むような効果があります。そういう意味で,遊べる場づくりに力を入れている自治体も増加しています。公園を整備することも必要なことだと思いますが,今回は室内施設に絞って話をしたいと思います。 近隣の室内施設ですが,新居浜では,マイントピア別子にあるあかがねキッズパーク,キッズユーエスランド,三好市の箸蔵とことん,旧萩原小学校の校舎を改修してできたほっとはうす萩などがあります。三豊に,子育てを地域ぐるみで助け合えるきっかけをつくる場所として,そういう思いでつくられたおむすび座があります。そのおむすび座でママたちの気分転換や悩み相談のためのおしゃべりランチの場としてはもちろんですが,お店の休日には,この場所で子育てに関するハウツーが学べるスクールや相談会,イベント,交流会などを開催して,ママたちの知りたい,出会いたい,つながりたいをかなえる場所としても活用されています。 そこで,質問です。 四国中央市の室内で親子の触れ合いができるような遊び,学び場についての現状と今後の方向性についてお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。 ○三宅繁博議長 篠原 実市長。 ◎篠原実市長 このことについて私のほうから答弁申し上げておきます。 本市では,室内で親子が触れ合って遊べる場所というのは,そんなに多くはありません。例えば,紙のまち図書館や資料館,郷土資料館,歴史考古博物館,市民文化ホールや地域の公民館,体育施設,それぞれの施設においては,文化活動や学習等を行うことはできますが,議員御紹介のような子供の遊びや学びに特化した施設ではございません。市民の方々からも室内で子供たちが遊べる施設や学びのできる施設の整備等について要望があることから,今後は施設整備のほか,既存施設を利用した親子の触れ合える事業の実施など,本市ならではの特徴ある事業について,関係部署と相談しながら検討してまいりたいと思っています。 ○三宅繁博議長 猪川 護議員。 ◆猪川護議員 市長,ありがとうございました。すごく期待しております。 国では,こどもまんなか社会の実現に向け,こども家庭庁が来年4月に創設されます。 また,少子化対策で一歩進んでいる明石市では,対策費用を2倍に,職員も3倍に増やして推進を加速しています。 四国中央市も,人口減少・少子化対策プロジェクトが組成され,現在対策を練られている段階だと思いますが,日本一の紙のまちを維持していくためにも,少子化対策は最重要課題だと思います。予算,組織等も含め,子供ファーストの政策実現,よろしくお願いします。私も一緒になって推進したいと思います。 続いて,質問3の四国中央市の農産物のブランド化と労働力不足に移ります。 四国中央市には,里芋の伊予美人というブランド品があります。伊予美人が入った蒸し上げ雑炊が列島横断宝メシグランプリにおいて見事グランプリを獲得するほど,おいしいものだということも証明されています。 また,里芋は,健康志向が高まるこの時代,低カロリーで免疫力が高まり,がん細胞の増殖抑制などにも効果があります。まだまだ売上げを伸ばせるポテンシャルがあると言えます。 しかし,その伊予美人の品種である愛媛農試V2号は,平成20年に権利登録されています。その権利登録にも有効期限があります。栃木県では,イチゴの産地として有名ですが,これまでの主力として販売されていたとちおとめの権利有効期限が切れ,全国で栽培されることに危機感を持ち,とちあいかというブランドにシフトしていくことを打ち出しています。 伊予美人は,平成7年から県と一緒になって開発を始め,土居地区の農家の頑張りでおいしいものに育て上げ,愛あるブランド認定をいただく広報活動も積極的に行った結果,農林水産大臣賞,国土交通大臣賞を受賞するなど,しっかりとしたブランドを確立することができました。 しかし,これからのことを考えていくと,四国中央市としても,栃木県のように次なるブランドを育て上げる必要があります。四国中央市には,伊予美人に続くブランドとして,山の芋のやまじ丸,うま茶復興協議会が発足し,2021年に新宮・富郷ブレンド茶,2022年には結の霧ひめを世に送り出してきました。農作物のブランド化は,収入面だけでなく,地域おこしとして大きな効果が上がります。四国中央市が保有する農産物のブランド品等現状品がより強いブランドになるような対策についてお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。 ○三宅繁博議長 篠原 実市長。 ◎篠原実市長 この問題についても,私のほうから答弁申し上げておきます。 議員が言われたとおり,伊予美人は,それなりの一定の評価を受けて,首都圏及び販売先で非常に好評を博しております。今年度も,生産量も販売量も安定しており,好調に推移していると聞いております。ただ,将来的には,生産者の高齢化,それに伴う担い手不足,生産力の低下等々が心配されております。 一方,やまじ丸,山の芋は,私が思っていたほど販売量,生産量も伸びない。これは,それなりの原因が皆あるんですけど,絵に描いたようには全てうまくいかないということに尽きます。 それと,今年の5月に販売が開始された産地のブランド茶,結の霧ひめは,新宮及び富郷地区の嶺南地域がお茶の産地の環境として非常にいいものがあります。しかし,産地のお茶の栽培というのは,重労働になる。ぜひ,そうした生産者を育てていきたいということが私にありまして,霧の森の株式会社やまびこでも,お茶に特化した職員を採用して,3年間はお茶の栽培に絡んだ仕事をしていく。その他は,若干余裕があるときには,一般の仕事を手伝ってもらうということで,5人ほど育てております。いずれ彼らが農家からお茶の産地を借りて,自分でお茶の栽培をしたいというふうになってくれれば,大変ありがたい。そういうふうになるのが私の希望でもあります。 ただ,これも,霧の森という組織でありますから,やれますけれども,一農家,一組織がそれをやろうと思っても難しい。ただ,現状としては,いろんな場面で,JA含めて非常に協力的で,力を合わせて突破していくと,必ずやそのことが突破していけるエネルギーになって,お茶の産地としてもそれなりの評価をいただいております。そういったことが,いずれこのまちのいろんな意味で農産物のブランド品につながっていくと思っておりますので,議会もひとつよろしくお願い申し上げます。 ○三宅繁博議長 猪川 護議員。 ◆猪川護議員 市長,自らの答弁ありがとうございました。 ブランド化するためのキーは,おいしい,もう一度食べたいと思ってもらえることにあると思います。市内のブランド農産物は,その条件をクリアしていると思います。リピーターになってもらう,そういう戦略をつくることが必要であり,そのためにシティプロモーションと連動した広報戦略をつくり上げていくことが必要だと思います。広報戦略がうまくいって,売上げが拡大していくと,今度は量の確保が問題となります。今,市長がお話しされたように,労働力が最大の課題になろうかと思います。 そこで,3-2の農業従事者人口の減少,高齢化への対策に移らさせていただきます。 農林水産省が食料自給率を高めていくという目標を掲げ,推進してはいるものの,減少に歯止めがかかっていません。その原因は,農業従事者の減少です。5年ごとに行われる農林業センサス等の資料からも,近年愛媛県でも農業従事者が20%減少しており,平均年齢も70歳近くになっています。また,49歳以下の新規就農者数も減り続けています。後継者不足も発生し,耕作放棄地も増加しています。自給率を高めることができないと,戦争や異常気象,災害などがどこでどう発生するか分からない世の中においては,大きなリスクとなります。食料自給率を高めるために,農業従事者をどのように確保していくのかが最大のテーマだと思います。 加えて,農業のICT化やスマート化も必要であり,外国人労働者の確保についても検討をしなければならない状態にあると思います。 そこで,四国中央市の農業従事者,後継者不足に対しての現状と対策について伺いたいと思います。よろしくお願いします。 ○三宅繁博議長 高橋 誠副市長。 ◎高橋誠副市長 農業従事者後継者不足についてお答えします。 農業を継続していくためには,重要な要素である再生産可能な農業所得の確保と地域農業の担い手となる人材の確保,育成が喫緊の課題であると捉えており,特に新規就農者等の担い手の確保が重要と考えております。本市では,新規就農者の支援として,設備投資に対する補助が受けられる担い手総合支援事業や運転資金の借入れができる新規就農者育成総合対策事業などを行っております。このほか,農業の維持継続のためには,農産物のブランド力の向上,担い手の育成,生産性の向上,有害鳥獣対策等も図っていく必要があると考えております。 今後も,愛媛県ブランド戦略課や県の農業指導班,うま農業協同組合などの関係機関と協議を重ね,農家への支援,また新規就農者や担い手育成のため,各種制度を利用しながら支援を進めてまいりたいと考えております。 先ほど猪川議員から御紹介がありました食料自給率の問題ですが,ロシアの暴挙により食料安全保障が非常に注目されております。G7で最低の37%という食料自給率は,我が国にとっては大変な危機的な状況であると思っております。そうした中,本市は,工業のみならず,1,000ヘクタールを誇る農地を持つという非常に農業面では優位性を持ったまちであると思っておりますので,魅力ある農業づくりを進めていくことが本市の生き残り戦略にもつながっていくと考えておりますので,引き続き努力していきたいと考えております。 ○三宅繁博議長 猪川 護議員。 ◆猪川護議員 副市長,答弁ありがとうございました。 副市長の言うとおりで,本当にこのまちの農業は,これから魅力あるものになると思います。おいしいものが地元にあり,旬でおいしく食べることができる,そのキーワードはシティプロモーションにつながり,まちの魅力になるものだと思います。 また,後継者や新規就農者を増やしていくためには,もうかる農業を実現できるかどうかにあると思います。肥えた土地があり,おいしい水がある,それがおいしい農産物を生み出す。そんな最適な土地を有する四国中央市ですので,ブランド化して高く売れるようにすることができるポテンシャルがあると思います。そうなれば,農家の労働力不足が解消され,それをおいしく食べることができる市民も大喜びになると思います。私も,広報活動を頑張りたいと思います。 これで全ての質問は終わりました。ありがとうございました。 ○三宅繁博議長 以上で猪川 護議員の質問は終わりました。 10分間休憩します。   ────────────────       午前10時58分休憩       午前11時07分再開   ──────────────── ○三宅繁博議長 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に,茨木淳志議員。     〔茨木淳志議員登壇〕 ◆茨木淳志議員 おはようございます。議席番号2番,無会派の会,ちまたでうわさの茨木淳志でございます。今日もよろしくお願いいたします。 今朝,起きてびっくりしたんですけれども,すごい風でしたよね。ごみ出しに行ってたんですけれども,ごみが風で飛ばされているような状況で,そんな嵐の中でも,御近所の人に会って御要望をお聞きしましたので,嵐の中でも働く男,茨木淳志です。 では,早速,今回3問質問をさせていただく段取りにしております。今までは,大項目2つでじっくり訴えてたんですけれども,今回3つ質問させていただきますので,早速質問に入りたいと思っております。 今回の質問は,どれも経費あるいは支出を削減する提案でございます。採用されるかどうかは別として,こういう切り口もあっていいのかなと思いまして,質問させていただきます。 新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい続けております。事業者,市民,全ての人が影響を受け,本市も,県と連携し,あらゆる協力金等の支援策を打ち出しておりますが,なかなか先が見えず,我慢の日々が続いております。 本市の税収は,このコロナ禍で,一部好調な企業の設備投資等もあり,ほかの自治体とは違って,好調に推移している状況でございます。しかし,円安,物価高,原油高等により,来年度以降の税収は厳しいものがあるのではないかという予想も出ております。 かねてより一般質問で,いろんな議員により子育て支援の提案,要望が行われております。さきの議会で,18歳までの医療費無償に向けた道が開かれたものの,ほかの質問では,つれない返事も多いのではないかと考えております。今回の質問は,要望だけではなく,たまには支出の見直しについて提案してみようと思っております。 お金がないと言う前に見直せるものはないかという質問項目ですけれども,この話は,2021年3月から始まりました。所属する産業建設委員会で,旧川之江保健センターの改修費で213万1,000円の予算が計上されておりました。詳しく聞くと,空調の更新等の費用だという話でございます。ちなみに家賃を聞いてみたところ,家賃が幾らで,施設整備にこんだけかかっているけど,とんとんだねという程度の軽い気持ちで聞いてみたんですけれども,いろいろあってゼロ円だということでございます。その後,2021年5月,7月,9月にもヒアリングを実施いたしました。 では,早速ですけれども,質問項目1-1,旧川之江保健センターは,なぜ賃貸契約も家賃収入がないのか,お答えいただけますようお願いします。 ○三宅繁博議長 高橋 誠副市長。 ◎高橋誠副市長 旧川之江センターはなぜ賃貸契約も家賃収入がないのかについてお答えします。 現在,旧川之江保健センターは,四国中央商工会議所に対して,平成30年2月から使用貸借契約により貸し付けている状況でございます。その経緯としては,平成16年の合併当初,事務スペースの不足を補うため,教育委員会の事務所として伊予三島商工会館の1階を賃貸借契約により借り受けましたが,平成20年4月には,総合支所・分庁併用方式から分庁方式への市役所側の都合による変更に伴い,旧本庁舎周辺により多くの事務スペースが必要となったため,市側から商工会議所へ川之江庁舎への事務所移転を提案し,市による商工会館の複層階利用を要望いたしました。協議の結果,商工会議所の御厚意により,事務所を川之江庁舎に移転していただけることとなり,平成30年3月を期限とする賃貸借契約によって,商工会館に教育委員会及び建設部を配置いたしました。その後,金生公民館の建て替えに伴って,川之江庁舎の解体が必要となり,市側から商工会議所へ旧川之江保健センターへの事務所の移転を再びお願いした次第です。この際における両者間の協議の結果,商工会館及び旧川之江保健センターの両施設の賃借料については,双方が互いに光熱水費等を除き無償とする使用貸借契約によることとなりました。そこで,市財産の交換,譲与,無償貸付等に関する条例第4条第1項第1号の規定により,平成30年2月に使用貸借契約を締結し,現在に至っておるところでございます。 いずれにいたしましても,商工会議所に2度にわたり移転していただいた,こういう歴史的経緯がございます。そのたびに商工会議所は,経費を使って事務所内のリフォーム等をしていただいているという,そういう背景があることを御理解いただけたらと思います。 ○三宅繁博議長 茨木淳志議員。 ◆茨木淳志議員 なるほど,分かりました。 市側から商工会議所に2度にわたって移転をお願いして,移っていただいているというところで,理解いたしました。 それでは,事務局の方,モニターをお願いします。(資料モニター表示)御存じの方も多いと思いますけれども,左側が旧川之江保健センターで,右側が商工会館です。3階建ての1棟貸しが左側で,右側は部分でそれぞれの階に必要なところを借りているといったところだと思います。 そこで,疑問に思ったのは,相殺してそれぞれゼロ円だという話ですけれども,そもそも賃貸料的にこれがそれぞれ釣り合っているのかどうかが疑問に感じました。3階建ての1棟貸し,場所にもよると思うんですけれども,1棟貸しのほうが家賃収入的には高いんじゃないかなと思っております。 念のため伝えておきますけれども,契約された商工会議所は,契約どおりに借りられていますし,先ほど副市長からの答弁もありましたけれども,こちらからの依頼で2度にわたって移転しているといった点を踏まえても,何ら非はない話ではありますけれども,私の一般質問は,見直しをする時期にそろそろ来ているのではないかといったところでございます。モニターありがとうございます。 個別施設計画を見ると,築26年が経過しており,計画的な保全に基づき,コストの削減を図る必要がありますと。今後,商工会議所の動向により,施設の在り方を見直す必要が出てきます。廃止の時期については,商工会議所の動向により変更となりますが,現時点での見通しとして,10年後の中期といたしますとあります。その言葉どおり,2031年の解体工事として,3,246万円の費用見込みとなっております。その前に,改修計画,廃止の計画及び費用見込み欄には,2021年から2023年,空調設備改修として4,000万円の費用見込みが掲載されております。つまり4,000万円かけて改修して,10年もたたないうちに3,000万円かけて壊すといった計画になっております。ちなみに,耐用年数は2043年ということでございます。 こちら,いろいろ調べてみましたけれども,令和2年度には,3階の空調更新工事で381万7,000円,約半分の190万円ちょっとが市の負担ということだそうです。令和3年度においては,231万6,000円,全額が市の負担と。また,1階空調更新費用として523万1,000円,こちらの半分である261万6,000円が市の負担となっております。つまり,個別施設計画にもあるように,コロナ禍や物価,原油高が収まったときに,商工会議所の経済状況も考慮しつつ,見直しも必要ではないかと考えております。 そこで,質問項目1-2,毎年多額の修繕費のかかる旧川之江保健センターは,契約内容の見直しも進めていくべきではないかについて御答弁お願いします。 ○三宅繁博議長 大西信也経済部長。 ◎大西信也経済部長 お答えいたします。 旧川之江保健センターにつきましては,平成5年の完成以来,約30年の歳月が経過する中で,これまでエレベーターや自動ドアの修繕,空調設備の更新,防水工事など,必要に応じた修繕,改修を行ってきたところでございます。平成30年2月からは,先ほども御案内いたしましたとおり,使用者である商工会議所との間で使用貸借契約を締結しておりますが,修繕費用につきましては,貸主である本市が全額負担をしてきていたところでございます。 茨木議員御指摘のとおり,年々多額の修繕費用が必要となってきたことから,令和2年度に契約内容の一部を見直し,現在は,壁や床,柱,屋根等主要構造部以外の修繕,改修につきましては,市と商工会議所双方折半での負担とし,なお10万円以下の修繕につきましては,使用者である商工会議所の負担とする内容に契約を改正いたしております。 ○三宅繁博議長 茨木淳志議員。 ◆茨木淳志議員 主要構造部以外は折半に変更しているという答弁だったかと思いますが,折半だからいいのかっていう疑問も抱きます。そもそも,空調設備等は今後もまた費用がかかってくるわけで,それを先方にももちろんお伝えしているとは思いますけれども,4,000万円かかるやつをそれぞれ折半で2,000万円かかるとしたら,今後2,000万円ずつかかってきますというのをお伝えしないと,これまた失礼な話でございまして,さらに2,000万円かけて,10年後には3,000万円かけて壊すという話も,2,000万円あったら何ができるんだろうという話もございまして,ちょっとこれはもったいないなと思うのが正直なところでございます。費用面だけで見れば,ちょっとお金がかかり過ぎではないかなと思っております。 そこで,またモニターをお願いいたします。(資料モニター表示)商工会館の中身を見させてもらったんですけれども,中には,市報を整理したり,今のコロナワクチンの接種券を整理したり,あるいは国勢調査の書類を整理したりするスペースが必要という話でしたけれども,もちろん必要なところは必要なまま置いておいて,例えばこれが折半でそれぞれが釣り合っているんであれば,こっちの商工会館のほうを要らないところはお返しするということを積み重ねていけば,差額分が市の収入として入るんじゃないかなと思った次第でございます。 そこで,中身を,昨年の7月の時点ですけれども,一番左側の資料,写真が,昔使っていた応接セットとか,あるいは机,テーブルがずっと保管されているという話でございます。右側は,来年また成人式がございますけれども,成人式の会場とかの資材です。下のほうに行っていただいて,これはしこちゅ~ティッシュ,左側がその段ボールで右側がそれを開けたやつです。その下が,大分古い紙まつりのうちわですけれども,右側は観光のパンフレット,見て分かるとおり,いつ使うか分からない物が置いてあるというのも事実でございます。 今,費用面では,実際家賃を払っているわけではないので,感覚的に鈍くなってしまいがちですけれども,相殺しているということは,逆にお金を払って物を置いているということだと思います。必要なものは必要としてスペースを置いておけばいいと思いますけれども,そこにあるべき,市役所の隣にすぐないといけないもの,あるいはもうちょっと遠くてもいいんじゃないというようなものは,お金のかからないところに移動する。あるいは,応接セットなんかはいつ使うか分からない。多分使わないと思うんですけど,そんなのはもうインターネットで売り払ってしまう。あるいは,もういつ使うか分からないうちわなんかは,あげてしまう。そういうことを繰り返していけば,相殺されていたこっちの片割れが,返却することでゼロ円ではなくなるんじゃないかなと考えております。 つまりは,相殺されている本来見えない費用,要らない,家賃を払って物を置いている。近くに物置があると便利なんですよね。家にも物置がありますし,僕も民間で働いていたときに,チェック係が本部から来るんですけれども,整理整頓されているかというてチェックされて,できてなかったら再チェックになるんですけれども,そういうときに重宝するのが,チェック係が分からないところの隠し部屋があって,そこにどんどんどんどん入れとけば,めちゃめちゃ楽なんです。ただ,それは,費用がかかっていないから使える技であって,さっき見た商工会館は,相殺されていてお金を払ってはないけれども,実際払っているようなものであると思っております。 ここで,商工会館について質問させていただきますけれども,商工会館の賃貸内容も見直すべきではといったところ,お願いいたします。 ○三宅繁博議長 篠原 実市長。 ◎篠原実市長 議員のお話を聞いていると,少し私なんかは,基本的なことを議員は分かっているのかなという,疑問に思う。そのために,念を押すようですけど,いきさつについて私のほうから説明申し上げておきます。 最初,10年前に私が就任したとき,私が預かった資料は,旧の三島の庁舎,旧の川之江庁舎は耐震補強をして,設備を更新して,そこでやり替えて,川之江庁舎,本庁舎というふうにして使用して,合併後の市政運営をやっていこうという資料でありました。その段階で,1つは,消防署は今のところへ移転すると,そしてどうしても建設部のスペースが足りなくなるから,建設部をあそこの4階に持っていこうということで,ああいう形になりました。それから,私になって,1年間,果たしてこういう方法でいいのかということで検討しました。その当時の副市長や総務部長,また建設部長の意見も聞いて,どう考えたって,こういうふうにするよりかは,これで両方合わせて二十数億円かかるんだったら,もうこの際,新しく1つ建て替えをしたほうがはるかに安くつく。そして,すっきりするんじゃないかというお話を申し上げて,そしてそれから再スタートしたというような状態でありました。そのときに,商工会議所をどうするんなという話になったわけです。商工会議所は,議員御存じかどうか知りませんですけど,耐震補強をしなければならない建物である。耐震補強するためには,約1億円かかる。今の商工会議所で,果たして会員の皆さん方に御賛同いただいて1億円かけて耐震補強ができるかどうか。甚だ難しい。逆に言うたら疑問に思うという意見が商工会議所の役員の皆さん方から圧倒的にありました。そんなことで,取りあえず商工会議所の建物は今のまま置いておくかという形の商工会議所のほうからの都合もあってそうなったわけです。だから,本格的に使おうと思えば,あれを耐震補強しなきゃならない。そのためには,億のつくお金がかかる。そういう前提があって,まどろっこしいようなのですけど,今現在のような賃貸やなしに貸借の関係で推移しておるという現状であります。 私は,常々,商工会議所の井川会頭や星川会頭,そして今の井上会頭にお願いしているのは,できるだけ早く商工会議所は自前の建物を建ててくれと。そして,この地域の近辺に建てていただいて,そこを中心としてダウンタウン化してくれというお願いをしておりますし,1年前も井上会頭にそのお願いをしました。ただ,御存じのとおり,こういうコロナ禍の影響の中で,会員の皆さん方に費用負担をかけるようなことは,今現在は言えないというような返事がありました。そういうことが前提にあるわけです。だから,今の福祉会館の西側にある土地も,もともと市の土地じゃありませんでした。でも,将来,商工会議所が今のところに建っているのを解体して,撤去して,そして市の倉庫みたいになっているところも撤去してやれば,その場所に商工会議所が移転していただいて,そして福祉会館の4階にホールがありますから,それを商工会議所と併用して使うということにすれば,建築学的に言えば,ホールを造らなくていい,相当建築が安くつく,そういう形になっていくんではないかなという前提でいろんな話が進んでいるわけです。でも,なかなか具体的に進みません。確かに,会議所も今大変ですから,会員の皆さん方に,役員の皆さん方にそういう話はできないと。一応建設委員を選出しているが,なかなか具体的に踏み出せないということがありまして,そのことをぜひ議員にも御理解いただいて,話しとってもらわんかったら,もし会議所の役員と話して,それも知らんのなということになったら困りますから,ぜひ頭に入れとってほしい。 ということの下で,この話に行きますけど,私は,家賃を見直すとか賃貸を見直すとかという前に,ぜひ商工会議所の自前の建物を建ててほしい。そして,申し上げたように,土地は市が無償で貸すと,それゆえに早くそういう方向にしてほしい。この地域がダウンタウン化したら,市民の皆さん方も大変利便性を感じると思っておりますから,そういうことを前提にこの問題は捉えていただきたい。 だから,1年,2年でまどろっこしいことがあったり,損することもあるかもしれないけど,それは5年先,10年先の構想としてそういう判断をしたいと。また,市長が替わったらどんなになるか分かりません。だから,あえて後で困るようなことは,篠原自体は避けておきたいということで,今日こういう状態になっているんです。そういうことで御理解いただいたらと,ありがたいと思っております。ひとつよろしくお願いします。 ○三宅繁博議長 茨木淳志議員。 ◆茨木淳志議員 前提があるということでございます。私も,既に6回以上打合せを重ねておりますので,その前提も存じております。ただ,結果,建てていただきたいというのは,市長同様,私も一緒ですけれども,その話を去年の段階で進めてくださいということで一旦置いてたわけです。昨年の9月の一般質問でしましょうという話をさせていただいたら,ちょっと待ってくれと。必ずやるから,一遍やめてもらえんかということで,僕は常々言っているように,一般質問で全てを取り上げる必要はないと思っているんです。要望が通るんであれば,僕はこれをおかしいと思っていると,それは確かにそうですねと,じゃあやりましょう,改善しましょうと言ってくれるんであれば,わざわざこの議場で,皆さんの文書を作る手間暇をかけてまでやる必要はないと思っているんですけれども,結果1年たって,今年の8月にその話は一向に進んでないというのを聞いて,だったらもう一般質問という形にしましょうということになったんです。 それが,商工会議所に建てていただくというのが,将来僕も含めた目標だとしても,年々かかっている費用がございます。さっき言ったように,4,000万円の費用をかけて改修工事をして,10年たたないうちに解体工事も計画しているという話を商工会議所と話して,それはほんなら4,000万円かける必要ないじゃんということを一緒に考えてもらったらええと思うんです。ほんなら,空調もきれいになったけど,8年,9年でまた3,000万円かけるということがおかしいんじゃないと。それを会社で成功されている人徳者の皆さんですから,その浮いた分で人口減少対策とか,あるいは子育て支援の対策でお金を使いたいんですって言えば,必ずむげにはされないはずなんです。よくぞ言ってくれたと,そこまで言ってくれるかどうかは別として。ただ,目の前に無駄な金が発生しようとしているのに,1年間放置しているという姿勢について,僕はこの一般質問の場で問いたかったという思いです。 時間もございませんけれども,やると言ったからにはやってほしい。この場で当事者をつるし上げることは,僕はしません。しませんけれども,市民の税金ですから,それを改善ができると,確かにそうやなというんであれば,黙々と協力してほしいと。茨木君それは違うというんであれば,僕を説得する資料を用意してくれたらええだけで,この場で市民の皆さんに分かっていただいて,それをまた市民の皆さんにも一緒に考えてもらったらええかなと思いまして,一般質問とさせていただきました。 では,次の質問をさせていただきます。 次は,国民健康保険医療保険料の問題でございます。本市の国民健康保険医療保険料は,なぜ高いか。打つ手はないのかというテーマでございます。 本市の国民健康保険医療保険は,医療費が高いことから,厳しい財政状況にございます。令和3年度の単年度収支は,1億1,000万円の財源不足が生じ,平成30年に料率を引き下げて以降,赤字が続いております。これまでの繰越し,過去の黒字から補填されてきましたけれども,今年度末には繰越金もなくなり,財政調整基金の,つまり貯金の取崩しが始まる見込みでございます。このままでは,令和6年度には,基金も枯渇し,保険料の急上昇を余儀なくされる。それを緩和するために,本年度から保険料率を改定し,引上げとなったということは,市報の7月号にも特集されておりました。つまり,財政が厳しいから上がりますっていう話なんですけれども,こういう声も聞こえてくるのではないでしょうか。いや,そもそも,もともと高いだろう。ほんで,また上げるってどういうことやねん。そんな声がちらちら聞こえてまいります。私も,そんな声を聞くだけではなくて,市民の皆様に,自信を持って,原因を特定し,対策を打ってます。ここしばらくは厳しい財政状況が続きますけれども,対策の効果が出てくる10年後には医療費増大がピークアウトし,保険料の抑制だけでなく,将来的には削減も可能ですと,そういう返答をしたいと,そう言えるターニングポイントになるよう,今日の一般質問を行いたいと思っております。 国民健康保険対象者は,御存じのとおり,自営業や農林水産業者の方,社会保険に加入していない方が対象でございます。俺は会社員やきん関係ないという方もいらっしゃいますけれども,国民健康保険医療費の増大は,行く行くは後期高齢者保険料あるいは介護費にもつながっていきますので,皆さん一緒に考えていただければと思っております。対策が成功すれば,医療費の抑制だけではなくて,健康な高齢者が増えるという一挙両得のまちづくりにもつながってくると考えております。 では,早速,本市の国民健康保険医療費が高い現状と要因をお知らせください。 ○三宅繁博議長 高橋 誠副市長。 ◎高橋誠副市長 本市の国民健康保険料が高い現状と要因についてお答えします。 議員御案内のとおり,本市の国民健康保険料は,令和3年度実績で県内3位と高い状況でございます。保険料が高い要因といたしましては,まず本市の産業構造上,若い現役世代の社会保険加入率が高いことから,国民健康保険加入率は18.5%と県平均21.7%に比べると低く,このため高齢化率が高く,全体として医療費がかかりやすい年齢構成となっていることがございます。本市国民健康保険の1人当たりの年間医療費は,令和3年度実績で約44万円と県内1位の高さとなっており,県平均とは約4万円,県内市部でも最も低い宇和島市とは,約8万円の差がございます。医療費総額は約66億円で,その内訳は,多い順で糖尿病,高血圧などの生活習慣病が全体の31%で約20億円,がんが17%で約11億円,認知症を含む精神疾患が9%で約6億円となっております。本市の医療費が高い要因といたしましては,糖尿病性腎症に起因する人工透析や高血圧からの脳血管疾患等の高額レセプトの割合が26%と高いことに加え,一方では重症化するまで医療機関を受診しない方の割合が多いことも一因と考えられています。昨年度,愛媛県の分析事業の結果では,本市の傾向として,特定健診の受診率が低いことから,自分の健康状態を知らないまま疾患が重症化し,入院や手術など高額な治療が必要になるまで医療機関を受診しないことも国民健康保険全体の医療費が高くなる要因として指摘されております。 以上,申し上げましたように,本市の国民健康保険料が高いというのは,利用と負担の当然の帰結としてこういう形になっております。構造的な問題ということなんですが,これは私見なんですが,国民の医療保険を一元化すべきではないかと思っております。財務体質によって保険料が高い,低いが出てしまっている。日本医師会も,10年ほど前に一度,全ての医療保険を一元化すべきという提案をされたようです。ただ,その頃,各協会けんぽであるとか健康保険であるとか共済保険であるとか,財務体質が著しく違うということで,国のほうは本気で取り組まなかったようなのですが,ぜひもうこういう国民皆保険をうたうんであれば,年金などは一元化するような形に持っていっておりますので,そうしないと本市の国民健康保険料が高いっていうのも,1市だけの努力ではいかんともし難いと思っております。 ○三宅繁博議長 茨木淳志議員。 ◆茨木淳志議員 なるほど,分かりました。一元化するという話は,私も大賛成でございます。国民健康保険も,行く行くは県単位になるという話もございますので,そうなっていってくれれば,よりよくなるのかなと思いますけれども,片や体を壊した市民が多数いるっていう現実は変わらないですので,医療費だけの問題ではなく,健康な高齢者がたくさんいるまちにしたいという思いでもございます。 そこで,現状取り組んでいる対策についてお教えください。 ○三宅繁博議長 高橋哲也市民部長。 ◎高橋哲也市民部長 現状,取り組んでおります対策についてお答えいたします。 まず,本市は,特定健診率が県内20市町中17位と低いことから,受診率向上を目指しまして,スマートフォンから24時間予約可能なICT集団健診予約システムを導入いたしまして,若い方はもちろん,御高齢の方まで,夜間,早朝などにもお申込みをいただけるなど,より健診を受けやすい環境整備に取り組んでいるところでございます。 また,愛媛県が市町の国民健康保険被保険者向けに導入いたしましたスマートフォンのアプリでkencomというものがございまして,その活用によりまして,健診結果の確認や日々の歩数や体重の記録,また年2回のウオーキングイベントへの参加などでポイントがもらえるなどして,楽しみながら健康行動ができる仕組みを取り入れております。そのほか,予防可能な疾患である生活習慣病の糖尿病と高血圧を中心とした重症化予防対策といたしまして,県の糖尿病性腎症重症化予防プログラムというものに基づきまして,医療機関未受診への受診勧奨ですとか,かかりつけ医と連携した保健指導を実施いたしております。 また,保健推進課,長寿支援課との3課の合同予防事業プロジェクトで,連携した予防事業を実施しておりまして,令和3年度からは高血圧ゼロのしこちゅ~まちづくりプロジェクトといたしまして,各課の事業の中で,減塩の推進,健診の勧奨,血圧測定の勧奨を3本柱にいたしまして,連携して取組を進めているところでございます。 ○三宅繁博議長 茨木淳志議員。 ◆茨木淳志議員 ありがとうございます。 僕も,ヒアリングを続けるときにいろんな対策をお聞きしまして,皆さん一生懸命やって何とかしようとされてるのはひしひしと伝わってきました。結果,構造上難しいところもございますけれども,何とかこれを変えていきたいと思って,私もいろいろ調べてみましたけれども,細かい説明は省きますが,いろんなまちでいろんな対策をやっておりますけれども,即効性があるやつはまずない。生活習慣病については,なかなか難しい。時間をかけてちょっとずつちょっとずつ治していくような対策になるのかなと考えております。 あと,新聞紙上でちょっと騒がれているのが,コロナ禍による受診控えについて,紙面にも載っておりますけれども,本市についてはいかがでしょうか,お答えください。 ○三宅繁博議長 高橋哲也市民部長。 ◎高橋哲也市民部長 コロナ禍による受診控えの影響についてお答えいたします。 受診控えの影響につきましては,特定健診のデータ等でも確認はされておりまして,コロナ禍前の令和元年度と比べまして,令和2年度の特定健診の受診率が31.7%から28.5%となり,3.2%,約440人減少いたしております。令和3年度には29.3%とやや持ち直したところでございますけれども,今年度は,昨年同時期に比べまして,少し回復傾向にはございますが,まだコロナ禍前の状態には戻ってはおりません。年度途中ではございますが,昨年度受診控えをされた方で,今年度健診を受診された方の結果を確認いたしますと,約4割の方に血糖値の悪化であったり,体重の増加が見られております。生活習慣病は自覚症状がないために,健診を受けていない方は,健康状態が分からないまま,さらに放置されているような状況が続いていると考えております。このため,今年度は特定健診の受診率回復を目指しまして,医療や健診の受診データから分析した対象者の特性に合わせまして文面を変えた勧奨はがきを例年より回数を増やしてお送りするなど,積極的な健診勧奨に努めておりますが,思うように受診率につながらないケースも多く,特にコロナ禍で受診控えをされた方については,生活習慣病の発症,重症化の進行が心配されているところでございます。 ○三宅繁博議長 茨木淳志議員。 ◆茨木淳志議員 受診控えが440名ほどといった数でございました。約4割に数値悪化が見られるというところです。関心が高い人は,コロナ禍でも受診されているんで,関心があまりない,低い人については,より悪化が進んでいるのかなという印象でございます。そのことから,さきにあった予防,改善の取組と同時に,知るということの取組も重要度を増していると思います。つまり,受診をするということです。 そこで,健診割について提案させてもらいます。モニターをお願いいたします。(資料モニター表示)こちらの資料は,国保医療課に作ってもらったやつをちょっと変えたんですけれども,国民健康保険医療費が高くて,四国中央市は高血圧,糖尿病が高い。結果的には,脳梗塞,心筋梗塞,人工透析に移って重症化してしまうと。費用的にも身体的にも影響が大きいといったところが,四国中央市の特徴といったところでございました。 下段に移っていただいて,これをアップにしてもらったらと思うんですけれども,健診割は,9月に投票率の一般質問をさせていただきましたけれども,選挙割のアイデアを拝借いたしまして,健診割みたいなことができたらなと思っております。受診率アップのために店舗が例えばワンドリンク無料という感じで,受診の控えを提示すると,それぞれ割引がされるといった仕組みでございます。市民の皆さんのメリットで言えば,割引サービスや早期発見,健康寿命の延伸と,あと家計の医療費の削減につながってきますし,店舗のメリットとしては,健診の封書に例えばこの店舗は割引が利きますと,受診すればお得ですといった広告や,あるいは公式LINEとかでこの店舗はやってますといった広告が打てるのもいいんじゃないかなと思っています。 また,新規やリピーターのお客さんが増えるというメリットも,選挙割で既に実績が出ております。行政的なメリットは,受診率が向上するだけじゃなく,財政負担の軽減にもつながってくるのではないかと考えております。 そこで,再度になりますけれども,健診割を始めてみませんかといったところで,御答弁お願いします。 ○三宅繁博議長 高橋哲也市民部長。 ◎高橋哲也市民部長 それでは,健診割の御提案についてお答えいたします。 特定健診の受診率向上対策として,全国の自治体等で好事例として紹介されている取組の中には,議員の御提案のように,インセンティブによって受診行動を促すことで成果を上げている取組が多くございます。国民健康保険被保険者の約7割を占める健診未受診者を,お一人でも多く受診につなげることができる可能性のある取組につきましては,御提案いただきました健診割につきましても,今後,さきの答弁で申し上げました3課合同予防事業プロジェクト等におきまして,健診の対象としてがん検診,特定健診,また歯科健診なども含めまして,検討させていただきたいと思っております。 市といたしましても,健診受診が市民の皆様にとって特別なものではなく,身近な存在となり,自身の健康状態を知るきっかけになるよう今後も取り組んでまいります。 ○三宅繁博議長 茨木淳志議員。 ◆茨木淳志議員 よろしく御検討お願いします。 先ほど御答弁でありました他市でインセンティブを配っているといったお話でしたけれども,他市の商品券プレゼントは,そもそも受診料がかかって,その分を商品券で補填するといった内容だったと思います。本市は,そもそもが無料ですので,さらに商品券というのもちょっと理解が得られないと思いますので,健診割は,費用負担が極力少なく始められるのもメリットかと思いますので,ぜひよろしくお願いいたします。 では,最後の質問でございます。 公立園の私立化は保育士確保の救世主かといったところでございます。 こちらは,私も,当選以降,子育て支援について訴えてまいりました。ただ,折に保育士不足が顕著だと,乳児教育,乳児保育について無償化を考えてみてはといった質問をさせていただきましたけれども,そもそも保育士が足りないんですといった壁にぶつかっております。 そこで,保育のICT化で保育士の負担を軽減して,保育士が仕事,働きたいと思ってもらえるような仕組みも提案させていただきました。それならば,ほかの市町村では,保育士確保に対してどんどん補助金等を投資している自治体もございますけれども,本市は,どうも公立園のほうが多い実態でございまして,公立園イコール一般職員と給与に整合性を持たないといけない。だから,公立園に対して,保育士に補助ができない。つまり,明石市に代表する支援策と同様にはできないといったところでございました。 それならば,民営化も考えてみてはと考えております。実際,本市も民営化を進めた時期がございました。妻鳥保育園,東保育園の民営化に対する不安の声やアンケート内容をお教えください。 ○三宅繁博議長 高橋恵子保育幼稚園課長。 ◎高橋恵子保育幼稚園課長 平成22年,23年に実施いたしました公立保育所の民営化に対するアンケート調査結果等についてお答えいたします。 東保育園は,平成22年に社会福祉法人伊予三島福祉施設協会に,翌平成23年には妻鳥保育所が社会福祉法人川之江福祉施設協会へ移管され,妻鳥保育園となっております。移管後に保育の状況や子供たちの様子を確認し,今後の保育所運営や保育所民営化の在り方などの参考にするため,保護者アンケートを実施しております。平成24年2月の市保育所民営化状況報告書によりますと,園運営をはじめ完全給食への移行や延長保育について,保護者からはおおむね満足している意見が出ており,アンケート結果から,保育所の民営化については,おおむね高い評価を受けていることが分かっております。 ○三宅繁博議長 茨木淳志議員。 ◆茨木淳志議員 理解いたしました。おおむね好評とのことだと思います。 こちら,もし好評であれば民営化することによって,市の負担,運営費の負担が公立園だと100%市の負担ですけれども,民営化すると負担が4分の1に削減されます。そうなると,その浮いたお金を使って,いろんな政策が打てるのではないかなと考えております。本市の民営化の計画についてもお聞かせください。 ○三宅繁博議長 高橋 誠副市長。 ◎高橋誠副市長 民営化の計画についてお答えします。 過去の民営化の概要によりますと,当初3園を民営化する予定でしたが,平成22年の東保育園,平成23年の妻鳥保育所の移管後,公立保育所民営化選定委員会において,3園目は移管受入先が決定しなかったことから,民営化は行われておらず,現在に至っております。平成27年に子ども・子育て支援制度がスタートし,3歳児以上の保育料無償化が実施されたことから,就労を希望する保護者が増え,現在公立幼稚園の園児数は,減少が続いている状況でございます。 集団経験の意義から考えましても,園の統合を検討する時期に来ていると感じておりまして,これからの仮称でございますが,四国中央市教育・保育施設の在り方を考える検討委員会の立ち上げを現在検討中でございます。 少子化が加速する中,民間活力を最大限に活用し,私立園の園児数を減らすことなく,公立園の園児数を調整していくことを基本線として考えているところでございます。現段階で具体的な民営化,統合について決定していることはございませんが,今後検討委員会の中でしっかり検討してまいりたいと考えております。 先ほど御紹介のあった東保育園,妻鳥保育園につきましては,四国中央市の新しい市街地に立地した大規模園として,発足後,スタッフの皆さんの総合力と努力によって,非常に個性的で魅力ある園づくりが進められていると私は感じております。ぜひ,こうした成功事例を基に,民間活力を最大限活用した今後の在り方について検討していきたいと考えております。 ○三宅繁博議長 茨木淳志議員。 ◆茨木淳志議員 検討をよろしくお願いいたします。 民営化よりも統廃合を主体に考えているということだったと思います。いずれにせよ,検討してくれるということですので,本市の幼児教育が,保育がよりよくなることを願っております。もちろん,そこには,保育の質,統廃合に伴う利用者の利便性,あるいは保育業務の維持といった配慮が必要かと思っております。その点もお願いして,本日の一般質問を終了したいと思っております。今日はありがとうございました。 ○三宅繁博議長 以上で茨木淳志議員の質問は終わりました。 ただいまから休憩に入ります。 再開は午後1時とします。   ────────────────       午後0時03分休憩       午後1時00分再開   ──────────────── ○三宅繁博議長 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に,篠永誠司議員。     〔篠永誠司議員登壇〕 ◆篠永誠司議員 改めましてこんにちは。一新会の篠永誠司でございます。 それでは,早速質問のほうに移らさせていただきたいと思います。 まず初めに,長期間ワクチン接種事業に御尽力していただいている医療並びに関係者の皆様に対し,心より感謝を申し上げます。 終息に向けての出口が見えない状況が続いていますが,不安を払拭するためには,医療の充実は必須であります。今議会では,中核病院の整備や地域医療再生に関する事業を支援する等,宇摩圏域の医療体制を整え,地域完結型の医療提供体制の構築を目指すため,昨年度に設置した地域医療再生基金を今議会補正予算で6億円計上しています。地域医療の充実を目指す市の積極姿勢の表れであり,この点については大変評価をしているところであります。 それでは,せっかくの機会をいただきましたので,中核病院の建設等について御質問をさせていただきたいと思います。 今年の3月,正式に公立学校共済組合から中核病院の基本構想が示されました。これは,皆さん御存じのように,市報の5月号でも既に市民に対しても報告がありました。これによりますと,施設概要としては,建物は新設建て替え,病床数は231床,階層は5階から7階建て,延べ床面積約2万4,000平米,規模は現病院の1.2倍,特に懸案事項であった開院予定は,以前示されていた令和7年度内ではなく,約3年遅れの令和10年度内となっており,非常に実は私にとっても残念な内容でありました。 しかしながら,これは,あくまでも基本構想であり,市民の願いは早期完成であります。市も,今3月議会において,早期開院に向け支援すると態度を明確にされています。引き続きの働きかけをお願いいたします。 以降の動きにつきましては,さきの9月議会において,地域医療対策特別委員会の中間報告でお示しをしましたが,公立学校共済組合は,本年7月に基本計画,設計,施工者選定等の業務を一括して行うコンストラクション・マネジメント業務,略称CM業務を発注し,委託をしています。委託期間は,令和4年7月30日から令和6年1月31日となっております。いよいよ本格的に動き出しました。 そこで,中核病院建設に向けての現在の進捗状況についてお伺いをします。 写真のほう,すみませんけれども,御準備お願いできますか。(資料モニター表示)これを御覧ください。これは,9月の地域医療対策特別委員会協議会で,学校共済組合から提示された,先ほど言ったCM業務のスケジュールです。令和4年,左のほうから見ていただきますと,令和4年8月から12月は基本計画の策定期間,その間に病床数決定,施設規模設定,基本計画案アップ,そして12月末には基本計画承認という形で記載をされています。いわゆるこの計画で,病床数や診療科目,施設規模,工事金額等,全容がほぼこの基本計画承認をもって明らかになります。この内容は,地域の中核病院として,我が市の将来の医療体制を示すものであり,市民も大変注目する内容となります。 そこで,基本計画案の内容について,市はどの程度まで把握をされているのか。また,市が要望をした内容が反映されたものになっているのか,もう12月でございます,お示しください。 ○三宅繁博議長 篠原 実市長。 ◎篠原実市長 私が情報として把握していることは,議会側とそんなに大きく違わない。そのことをまずお伝えしておきます。 議員が今申されたとおり,この病院に,もう長いこと関わってきました。それは,建設本体が公立学校共済組合という組織でありまして,一般の市民にとってはなじみの薄い病院であります。この前も,前の正副議長と一緒に本部を訪ねました。本部の組織も,理事会があって,理事会の下に病院部門というのがあって,その下に病院の関わっている学校共済のプロパーの職員がいらっしゃる,そういう状態になっております。 基本計画につきましては,12月末の策定を予定しており,内部協議を経て,計画が承認されることとなっております。それで,現時点においては,私のところにも,基本計画そのものもまだ入ってきておりません。基本計画策定後,要求水準の策定や設計施工者選定業務も含めて,円滑に実施していただけるよう,情報共有を連携を図りながら進めていきたいと思っております。 ただ,一方的にこちらの要望を申し上げても,先ほど申し上げました組織でありますので,なかなかストレートに伝わらないというジレンマを持っております。 しかし,公立学校共済組合としても,立地する本市が基金を積立てまでして,病院の早期完成に多大な期待を持ってやってくれているということは,よくよく理解していただいておりますし,当然今立地しようとしている病院,その周辺の道路,市道も含めて,どのような環境整備で道路をやっていくかと,そういうことも協力してくれということは言われております。 ただ,この問題も,共済組合がどういうふうに入って,そして利用される皆さん方をどういうふうなルートで対処していくかと,そういうところら辺まで,まだ具体的にできていないというのが現状でありまして,我々のほうである程度の把握はしながら,こうなったらこうしよう,こうなったらこうしようというような形で考えているのが現状であります。 議会のほうも,そういう意味では,我々と情報を共有しながら,ぜひ歩調を合わせて,学校共済組合に対して協力してほしいというように思っています。ひとつよろしくお願いを申し上げます。 ○三宅繁博議長 篠永誠司議員。 ◆篠永誠司議員 答弁ありがとうございます。 市長,私が今聞いたのは,実は基本計画の案を今市がお伺いしているのかということで,聞いていないというような答弁かと思います。その部分の中での市としての協力は惜しまないというような答弁をしていただいたかと思うんですけれども,この基本計画は,要は今度は中身の問題ですから,市民にとっては,どのような診療科目になるのかとか,これは県の第7次医療保健計画の中でも記されている内容でございまして,それが網羅されるような内容でなかったらいけないというふうに思います。 先ほど,スケジュールにありましたけれども,12月末に基本計画が承認と明示されていました。これは,あくまでも学校共済組合と,いわゆる発注業者との中での承認の取り合いなのかなというふうに私は理解しています。でも,私は,それでは駄目だと思っています。再度申しますけれども,この基本計画の内容は,宇摩圏域における中核病院としての医療体制が明らかになる大変重要なものと私は認識をしています。ですから,この業務が次の段階に進む前に,要求水準策定とありましたけど,まずは愛媛県宇摩構想区域地域医療構想調整会議にて,この基本計画の案を,示された案を,内容を吟味して,病床数,診療科目等の協議を経て,承認を行うプロセスが必須であると思います。あくまでも県の医療計画に基づいて,宇摩圏域の今の医療体制はこうだということ,そういうことで,この会議っていうのは非常に重要なポイントを占めるものだと思っています。県の機関,そして地域の代表者,そして市の職員も入られていると思いますけども,こういうようなことがまずは承認する段階で必要かと思うんですけども,市のお考えをお示しください。 ○三宅繁博議長 篠原 実市長。 ◎篠原実市長 今のお話は,議員申されたとおりであります。どれを取ってみても意思疎通を欠くわけにはいかない。県の医療体制は,県の業務になります。地元の医療体制は,地元の医師会または大きな病院としなきゃならない。現実には,以降コンサルタントが入ってやることになると思いますけれども,総合病院の医療体制をどういうふうにやっていくかと,これが私は難題だと思っております。 私なんかは,3か月に1回,HITO病院へ行きますけれども,市長は四国中央病院のことばっかり力を入れて,何ちゃうちはしてくれんと行くたびに言われております。まあそう言わんとと言いもって今日まで来たんですけど,私自身は,市民の声は,仮にいろんな心臓外科であってみても脳神経外科であってみても,高度な医療を要求される科目は,市内に2つあってもいいんじゃないか。でも,当事者の病院からすると,同じようなのは2つ要らないと,1つあったらいいから,ぜひ今度の病院はHITO病院と違う重点科目を持ってやっていただいたらありがたいというふうなことは直接院長先生から私は言われておりますから,でも何ぼ言われてもできんことはできませんから,ただどっちにしても,早く総合病院を仕上げていくと。それが,私に託された大きな大きな使命だというふうに思っておりますので,ひとつよろしくお願いします。 ○三宅繁博議長 篠永誠司議員。 ◆篠永誠司議員 市長の思いは非常に分かりました。もう分かっているつもりでもおります。 るる説明もございましたけども,まずは私は,市が出した要望について,どうなのかなということが1つの疑問です。御存じのように,市は,昨年9月8日に,当時の担当部長であった大西部長がやっていただきましたけども,宇摩構想区域地域医療構成調整会議の書面会議にて,早期開院,そして地域における診療科目の調整,そして周産期医療の充実,NICU──これは乳児の集中治療室です──の2床の整備,そして精神科診療体制の充実,また地域がん診療連携拠点病院として確立することを意見書として提出していただきました。本当に心強い限りでございます。 また,今年の8月23日にも開催された宇摩構想区域地域医療構成調整会議で講演会が行われたようでございますが,公表データに基づく宇摩圏域の現在の医療の現状として,5疾病では,悪性新生物,いわゆるがん等が該当するかと思いますが,1日当たりの患者数及び手術件数は,既にピークアウトしている可能性がある。脳卒中,1日当たりの患者数及び手術数は,2030年がピークとなる見込み,心血管疾患,1日当たりの患者数は2030年がピークとなる見込み,糖尿病,先ほど茨木議員からもその話がありましたけども,1日当たりの外来患者数は2025年がピーク,なお手術実績が確認できる医療機関は,宇摩圏域になく,近隣では新居浜,西条医療圏の住友別子病院のみとなる。そして,精神疾患,1日当たりの入院患者数,1日当たりの外来患者数ともに既にピークアウトしているとの当圏域における状況説明があったようでございます。 そして,総論並びに課題として,DPC症例の流出が目立つ地域であり,特に高度急性期や急性期の在り方については議論が必要。これは,だから調整会議でそのようなことが言われているんです。地域完結率は,愛媛県内で最も低く,2020年度実績では55.8%であり,いずれの疾患においても完結率は低い。いかに地域の中核病院を強化できるかが重要となると結論づけをしています。県の第7次保健医療計画,これは令和5年度までですが,示された課題解決の方針も,明らかになっているとはまだ思いません。そのことは,会議出席の委員も認識されていることだと思います。市民の生命,財産を守るためにも,県の機関であるこの会議にて慎重に協議を重ね,課題解決の道筋をつけた上で,ぜひとも基本計画案の承認をしていただくことを,改めて私のほうからも,個人の思いですけども,強く申し添えます。よろしくお願いいたします。 それでは,以上のことは,これで終わりにしまして,今後のスケジュールについて,(2)のほうに移らさせていただきます。 再度,写真のほうをお願いします。(資料モニター表示)次に,基本計画が承認されましたら,令和5年1月から要求水準策定という形になっていまして,これは,施設の整備,機能,維持管理,設計,建設及び工事監理等に係る要求水準の策定並びに事業方式を決定するっていう形になっています。そして,令和5年4月,選定準備を経まして,設計施工者の選定をするために6月から公告します。公告という形になっています。そして,公告を受け,VE採否を10月頃に行い,そして11月に入札,技術提案書の受領を行い,令和6年1月に設計施工者を選定し,そして契約するというような形になっております。ということは,御覧のように,このことを見れば,この建物の中核病院の基本実施設計の開始予定は,令和6年2月からという形になります。これは,学校共済組合が当初基本構想策定時に掲げたスケジュール,これは今日はたまたま添付できませんでしたけども,当時掲げたスケジュールでは,既に解体設計が終了し,解体工事を開始する時期で,非常にこのスケジュールとは大分離れがあります。この構想スケジュールでは,令和7年の,恐らくこれは4月,5月頃から着工して,令和10年5月に開院という形での構想スケジュールになっていますけども,大きくスケジュールも異なっています,業務の流れから見ますと。 この時点で,このようなことを見ますと,既存病院の解体をするというのはお伺いしていますが,既存病院の解体開始時期についても非常に気になるところです。今後の全体スケジュールはちゃんとお伺いしているのか,また把握されているのか。また,先ほどの流れがありましたけども,設計施工者選定ということは,設計並びに建設工事を一括で発注するということか,その確認をさせていただきたいと思います。 また,ここには書かれていませんでしたけども,解体設計や工事はどのような形で実施をするのか,市が把握している内容をお示しください。 ○三宅繁博議長 高橋哲也市民部長。 ◎高橋哲也市民部長 今後のスケジュールのうち,主に解体工事のスケジュールについてお答えいたしたいと思います。 基本計画につきましては,現在も作業進行中でございますので,全体のスケジュールということに関しては,現時点では明らかにはなっておりませんけれども,9月に行いました公立学校共済組合本部担当者との協議において確認した内容によりますと,既存病院の解体につきましては,令和5年度の後半,令和6年2月あたりに着手予定であり,基本設計と並行して,解体実施設計を行いまして,その後建設のための実施設計に着手する令和6年11月頃より,既存病院及び宿舎の解体工事に取りかかる予定となっております。 また,設計施工者選定につきましては,設計と建設工事を一括して発注いたしますデザインビルド方式ということで,それを採用予定であるとお聞きしております。 それに加えまして,長引くコロナ禍によりまして,市内建設業界についても,今大きな影響を受けておるところでございますので,市としては,本事業に地元企業も関わることができるよう,これから要望していくとともに,今後また定期的な公立学校共済との協議の場を持ちまして,スケジュールの進捗把握を確認,共有してまいりたいと思います。状況が分かりましたら,その都度また議会のほうにもお伝えできればと考えております。 ○三宅繁博議長 篠永誠司議員。 ◆篠永誠司議員 答弁ありがとうございました。 解体工事は,恐らく,今の説明でいうと,設計施工者選定が終わった後,すぐに行うというような答弁だったかと思います。先ほど部長から御説明ありました,これは,恐らくプロポーザル方式のDB方式,四国中央市が中田井浄水場で行っているDBOとほぼ類似した部分の中でデザインビルド方式ということでございます。このメリットというのは,御存じかと思いますけども,一括発注による工期短縮が図れること,それと先ほどVE採否とありましたけども,恐らくこれはプロポーザルですから,これは,VEっていうのは,皆様方御存じかと思いますけど,バリューエンジニアですか,これはいわゆる性能を下げずにコストを下げるという部分の案を求めるというような内容でございますけども,そういうのを取り入れながら,そこの選定基準においては,コストを下げ,そして要は早期完成を目指す業者が選ばれるのかなということを非常に期待しているわけでございます。 しかし,先ほどの説明になりますけども,令和6年2月から設計を始めるということであれば,令和10年5月の先ほどの開院予定に当てはめますと,4年余りで解体工事や設計,そして建設工事を終了しなければならず,これも実は普通に考えたら非常にタイトだなと思うのが実際のところでございます。ですので,市も,この病院に関して支援をするのであるならば,選定過程においても,市としても協議に参加する場を設けていただいて,そして注視できる体制づくりをぜひ話し合って行っていただければ非常にありがたいかなと。その都度,また市民に対しても議会に対しても,進捗状況を含めて情報公開をしていただけたらありがたいなということを強く思っていますので,また御検討のほどをよろしくお願いいたします。 それでは,3番目の項目に移ります。 市で検討している側面的支援事業についてお伺いします。 写真のほうよろしくお願いいたします。(資料モニター表示)これも,さっきの9月の地域医療対策特別委員会協議会で示された,これは市の内容です。本市で検討している側面支援事業として,区分として1番目,用地拡張,そして2番,渋滞対策,3番,災害対策,そして4番,公共交通整備,5番,景観整備,6番財政支援ということで,市の側面的支援事業のことの一覧を掲載して,特別委員会においても報告をしていただきました。 そこで,一番気になるのは,まず今の段階では用地拡張の部分の中での,①は解決しましたので,②周辺用地の確保,空き住宅や住宅除却後の跡地を病院駐車場や渋滞解消に活用します。建設予定地周辺で病院駐車場に活用できる土地を確保する。そして,2番の渋滞対策の部分の中で,①の周辺市道の拡幅改良,アクセス道路となる周辺市道の拡幅改良を行い,救急車の通行スペースを確保する。2番目,そのほかとして,市道拡幅や新設,そのほか渋滞解消の方策を検討する。この内容がございます。こういうことは,非常に具体的に示されていますので,今現在進んでいること,事業の着手時期も含めて,説明できるものを御説明いただけたらと思います。 ○三宅繁博議長 高橋 誠副市長。 ◎高橋誠副市長 本市で検討している側面支援事業についてお答えいたします。 新中核病院の建設予定地が埋立地であること,また災害拠点病院としての役割を担うことを目指すことなどから,市民が利用しやすい病院,災害時も機能する病院として利用できるよう,公立学校共済組合の病院建設に併せて,本市においては周辺環境の支援整備を行うこととしております。 内容については,議員御案内のとおり,用地拡張,渋滞対策,災害対策,公共交通整備等を検討しております。 まず,用地拡張につきましては,建設予定地の敷地面積が現在の8割程度となることから,駐車場等が不足することが考えられ,隣接する市道中之庄埋立6号線一部を廃止し,基本計画での配置案に基づき,譲渡を予定しております。また,ほかに有効活用ができる土地が確保できないか,検討しております。 渋滞対策については,建設予定地周辺は,交通量が多く,有事の際のアクセスルートや緊急車両の通行を確保するため,建設予定地への東側からのアクセスルートに当たる三島交番西側の市道陣屋金子線において,国道11号との交差点から渋滞する区間の拡幅工事を行うこととし,令和4年度より,設計及び関係者,関係機関との協議を進めております。 また,建設予定地に隣接する市道国道海岸線に接続する他のアクセスルートについても,渋滞解消についての方策を検討しているところです。 次に,災害対策については,地震発生時における新中核病院へのアクセスルート確保のため,市道国道海岸線の一部において,液状化対策を令和5年度から実施することとしております。そのほか,公共交通整備として,路線バスのダイヤの増便について,継続して要望し,病院利用者の利便性向上を図りたいと考えております。 また,財政支援,その他支援についても,効果的なものとなるよう,引き続き検討してまいります。 今議会に,6億円の地域医療再生基金の増額を御要望させていただいております。また,新中核病院建設に係る側面支援事業につきましては,様々な支援が必要であると想定しており,複数の部局によって対応していくこととなりますので,公立学校共済本部との協議はもとより,関係部局との協議も定期的に実施して,情報連携を図りながら進めてまいりたいと考えております。 なお,今後も基本計画の策定や一定の段階においての進捗状況について,議会をはじめ市民の皆様へも広報紙等で周知してまいりたいと考えております。 いずれにいたしましても,新病院が立地いたします中之庄の浜の前地区,金子埋立地区にとりましては,これは新しいまちの核となる公共的施設であります。来院者の方をはじめ周辺を往来する方々にとって,安全で快適なゾーンとなるように,新しいまちづくりをするんだという認識を持って,事業を側面支援してまいりたいと考えております。 ○三宅繁博議長 篠永誠司議員。 ◆篠永誠司議員 御答弁ありがとうございました。 市の積極姿勢っていうのは,非常に評価しているところでございます。 今回は,実は,本当は私,病院の中身なんです,心配なのは。これは,本当にもう今後建設することはありませんから,市の将来の医療体制がこれではっきりと明確になるわけですから,市の体制は分かりました。ぜひ県も巻き込んで,調整会議,一緒になって協議を重ねながら,そしてよりよい体制づくりを,また地域の病院,HITO病院もはじめ,長谷川病院等中核病院がございますので,ぜひ協議を重ねながら,よりよい医療体制を構築することを願ってますので,そのためにはぜひとも顔を突き合わせて協議を重ね重ね,またそういうことを望む次第でございますので,ぜひともよろしくお願いします。 以上で中核病院についての質問はこれで終わりにしたいと思います。 それでは,次の質問の項目に移ります。 質問第2,城山下臨海土地造成事業について質問させていただきたいと思います。 この事業につきましては,さきの議員勉強会においても,議員各位からいろんな意見がございました。私自身も,1回,公の議会の場で,気になることもまとめて,その意見も取り入れながら,まとめてお伺いしたいというふうに考えておりますので,御理解のほどよろしくお願いします。 埋立面積約19ヘクタールのうち,工業用地が約9.4ヘクタール,港湾関連用地約7.5ヘクタールとし,分譲面積は約15ヘクタールで,埋立免許出願時の総事業費は約77億円としている事業ですが,いよいよ本格的に工事が着手されるようでございます。今議会においても,継続費の経費の総額として71億3,750万円,補正予算として計上されています。市にとっての大型事業でございます。 そこで,この事業費についてお伺いします。 建設資材,石油価格の高騰等を受け,建設事業費の見直しを行う自治体も昨今多く見受けられます。当事業においても,護岸工並びに埋立用の土砂170万立米の運送費等,影響が見られると思いますが,今議会で補正予算計上している金額については,現在の市場価格を反映したものであると判断してよいのか,改めて伺いたいと思います。 ○三宅繁博議長 篠原 実市長。 ◎篠原実市長 私のほうから,現在把握できている範囲で申し上げておきます。 当初より,この公有水面埋立事業は,埋設土砂の価格によって値段が全然違ってくるということになっておりました。そして,現在も今の世界情勢そのものから,土砂そのものが乱高下している。そして,土砂を運搬する運搬費も当然乱高下している。そういうところで,心配はしておりながら,この辺で落ち着いてくれたらいいのになというぐらいで,正確に皆さん方に説明できるほどのデータは持っておりません,残念ながらというか。ただ,非常に議会側も御心配いただいて,私は,公有水面の埋立事業については,本市は,いざとなったら事業用地がありませんから,事業用地を確保しておきたいというのが1つと,これは旧の三島市民や旧の土居町の皆さん方はなかなか感覚的に御理解しにくいんですけど,旧の川之江市の川之江町の皆さん方,あそこの土地は,場所は,非常に津波が来たら,海水面がどっと押し寄せてくる場所であります。そうした災害を少しでも未然に防ぐと,1時間でも1時間半でも,海水が浸入してくるのが遅れたら,それは住民の皆さん方が逃げることができる,そういう視点もありまして,東浜,西ノ浜というところから始まりまして,そのことを大きな視点として,公有水面埋立てと災害の防止と,そして事業用地の確保という大きな2つの視点で造っていきたいというふうに思っておりまして,値段そのものは非常に危惧はしております。将来,もし土地が売れなかったら,八日市のようなわけにはいかない。場所もああいう場所ですから,非常に利便性はあると。問合せもそれなりにあるんです。ありますけれども,当然それぞれの事業所も,今のコロナ禍の状況ですから,皆経営状態が違います。厳しいです。どういうふうになっていくのか分かりませんですけれども,今現在はそういう状態でありまして,担当部署も非常に泥の値段一つ気にしながら,実務作業をしているということであります。ひとつよろしくお願いします。 ○三宅繁博議長 篠永誠司議員。 ◆篠永誠司議員 市長の本音の部分が聞けて,私も実は,そうだろうなというか,そういう部分の中で,この事業は私も必要だと思います。長年の川之江地区の部分の中での減災・防災対策として,当然事業用地も必要でしょうけど,これは恐らく旧川之江市民の願いでもありますから,この事業は進めるべきだと私も思いますが,昨今のコロナ禍による高騰という部分の中で,私自身もちょっと危惧を感じたものですから,このような質問に入らさせていただいているわけでございます。 それでは,2番目の工事の内容についてお伺いしたいと思います。 主たる事業である埋立用土砂の調達方法について確認をさせていただきたいと思います。 埋立用土砂170万立米は,ダム,河川,民間開発発生土,しゅんせつ土等を予定し,運搬方法としては,陸送及び仮置き後,海上輸送,しゅんせつ土は海上輸送としています。 そこで,お伺いしますが,民間開発発生土として,本市の金生町山田井の後谷地区より60万立米,これは川之江ジャンクションに近いところでございます。そして,上分地区より5万立米予定されていますが,計画どおりに採取できる見込みなのか,土砂運搬の安全対策も含め,お示し願えたらと思います。 ○三宅繁博議長 今村昭造建設部長。 ◎今村昭造建設部長 お答えいたします。 御案内のとおり,埋立てに必要な土砂約170万立米のうち,約65万立米は,民間事業者の開発行為により発生する土砂を利用することとしており,金生町山田井の後谷地区より約60万立米,上分地区より約5万立米をそれぞれ確保する予定でございます。これら2件につきましては,昨年5月に埋立てへの受入れに係る公募を行って,それぞれの事業者と埋立土砂に関する協定を締結しており,令和5年12月31日までの開発許可取得を条件に,後谷地区は令和5年度末頃から,上分地区は令和6年度からの搬入を見込んでおります。 当該開発事業の進捗状況でございますが,後谷地区につきましては,地元自治会の臨時総会にて,自治会所有地の売却について決議がなされ,今後は世話人を立てて協議を進めていくとの報告が事業者よりございました。 また,上分地区につきましても,埋立事業のスケジュールに合わせて作業を進めているとのことで,両事業ともに予定どおりの土砂搬出を見込んでおります。 これまで議会の中でも御質問いただいております土砂の運搬に伴う周辺交通や環境への影響につきましては,事故の発生しやすい交差点やボトルネックとなる箇所を確認し,また路面状況による騒音,振動の発生などにも留意しながら,道路管理者や警察署と協議を重ね,事業者とともに具体的な方策を検討してまいります。 ○三宅繁博議長 篠永誠司議員。 ◆篠永誠司議員 答弁ありがとうございました。 先ほど,この2か所から民間開発発生土ということでございますので,特に後谷地区について確認だけをさせていただきたいなと思っております。 令和5年度末頃から,いわゆる土砂が搬出できる予定だということでございます。写真で見ても,恐らく皆さん現地の人はよく知っていると思いますけど,森です,本当の森。ですから,木の伐採から始めなきゃいけません。60万立米といったら,10トンダンプ,大型ダンプだったら10万台です,10万台。これは,例えば,10万分は,これはもう計算したらすぐ分かりますけど,1年でもしやろうとしたら,10万回も運ばなきゃいけないんで,1日300台ぐらいが平均になります,1年でやるとしたら。ということは,物すごいとてつもない交通なんです。ですから,いわゆる道路の陥没があるんじゃないかとか,また当然先ほど安全対策の話がありましたけども,あえてここで言うのは,通学,通勤,そして近くには幼稚園もございます。認定こども園もございます。そういう部分の中での安全対策,そしてこれだけの市内を横断する形ですから,後谷地区から浜公園まで行くという形の距離でございますから,これは交通渋滞とかいろんな部分が考えられると思いますので,そこら辺の部分については,市と協定を組まれているわけですから,本当に調整してやっていただきたいと思うわけでございますし,あとはあくまでも後谷地区の開発行為というのは,民間事業でございますから,民間といえども,この工事が例えば大がかりな工事になります,騒音とかほこりとか。恐らくいろんな部分が想定されると思います。ですので,工事の遅れもあってもいけません。スムーズに事業が進むためには,民間工事といえども,市も足を一歩踏み込んで安全対策,例えば後谷地区においては,大がかりな土砂搬出となり,山を崩すわけですから,近隣の人たちには,同意を得たとしても,非常に怖いもの,台風とか自然災害とか土砂災害,本当に懸念されることがいろいろあろうかと思いますので,そこら辺の安全対策についても,民間開発事業者と共に市も助言をしながら,援助をしながら,市の大型事業ですので,やっていく必要が私はあるのかなと思います。今後の展開の話になるかと思いますので,その懸念事項を,私のほうは代わりにしゃべらさせていただけたらと思います。 それでは,次のほうの質問に移りたいと思うんですけども,写真のほう,またお願いできますか。(資料モニター表示) これは,さきの勉強会で示していただいたやつで,工事範囲の形の図面でございます。一番下が,①のところが旧川之江漁港のことを示していると思いますけども,この工事についてお伺いしたいんですが,次に工事期間は,来年3月から着工,そして令和11年3月竣工予定とのことですが,どのような発注形態で工事するのかをお示しください。 また,施工順序としては,そこら辺,番号も書いているんですけども,1,旧漁港内の土砂運搬,その次は,上の護岸の築造,それと2番の汚濁防止膜,そして3番目として,海上,陸上より土砂投入となっています。令和5年度は,20億6,500万円が計上されています。旧漁港内への埋立事業の土砂採取場所並びに予定搬入量,来年度の工事範囲予定をお示しいただけたらと思います。よろしくお願いいたします。 ○三宅繁博議長 今村昭造建設部長。 ◎今村昭造建設部長 お答えいたします。 本体工事につきましては,護岸工,消波工,撤去工,埋立工などを含み,契約期間は令和5年から令和9年となる見込みでございます。 発注の形態でございますが,入札方式や参加資格など諸条件につきましては,今後四国中央市競争参加資格審査会において,工事の内容,規模,期間及び費用などを勘案して決定してまいります。 各工種の施工時期は,令和5年から令和9年にかけて,主に護岸の構造,消波ブロック工,既存ブロック等の撤去及び埋立工を行い,令和10年から令和11年に造成地内の上下水道工事や道路及び緩衝緑地の整備を行う予定でございます。 お尋ねの旧漁港部分の埋立てにつきましては,約4万立米の土砂を柳瀬ダム,新宮ダムのほか,県内河川より陸上搬入をする予定であり,令和5年度中に旧漁港部分の埋立完了を目指します。 当該場所への土砂搬入に際しましては,近隣住民の生活環境や在来交通への影響を考慮し,搬入道路の安全対策や通行時間帯の設定なども検討してまいります。 先ほど議員から御案内ありましたように,市としましては,共同事業者であるとともに道路管理者でもあり,市民の生活環境を守る立場でもございますので,それらのことを常に意識してまいりたいと思います。 ○三宅繁博議長 篠永誠司議員。 ◆篠永誠司議員 答弁ありがとうございました。 最初は,旧川之江漁港の埋立てから始まるということで,4万から5万立米ということでございますので,単純計算して7,000台ぐらいのダンプが,10トンダンプが来るのかなと思います。まず,そこから慎重にまた,最初が肝腎でございますので,ぜひそこら辺の安全対策を含めてしていただけたらと思います。 次,最後の質問に入らさせていただきます。 次は,予約分譲に関する公募についてお伺いします。 予定では,来年3月から行うということでございますので,恐らくこれは事業発注後,これは入札して終わった後という理解をしてもよろしいんですか。その後に,予約分譲について公募をするという予定となっていますが,公募要件並びに期間並びに分譲価格について,改めてお伺いしたいと思います。 ○三宅繁博議長 高橋 誠副市長。 ◎高橋誠副市長 予約分譲に関する公募についてお答えいたします。 城山下臨海土地造成地の公募につきましては,四国中央市内に本社または支社,営業所等の事業所を置く企業を対象として実施することとしております。分譲区画は,保管施設用地として倉庫敷を5区画,製造業用地として,パルプ・紙・紙加工製品製造業敷を4区画,食料品製造業敷を2区画,生産用機械器具製造業敷を1区画,建設業敷を1区画の計13区画での分譲を予定しております。 現在,社会経済情勢が非常に不透明となっております。入札環境や立地企業のマインドというのもこうした不透明な経済情勢が大きく左右するかと思っておるんですが,現在予定しているスケジュールから申しますと,令和5年3月に公募を開始し,6月には分譲予約先を決定する予定で準備を進めております。なお,分譲単価は,公有水面埋立願書に記載した1平方メートル当たり5万1,320円を予定しております。 ○三宅繁博議長 篠永誠司議員。 ◆篠永誠司議員 1平方当たり5万1,000円っていうことは,坪17万円弱でよろしいんですか。という状況でございます。当然,区分もある程度情報開示していただいて,その金額になるということで,私の個人の感想かもしれませんけども,確かに今の御時世では坪単価が高いのかなというようなことが実は否めません。 でも,先ほど市長が申しましたように,この事業は,もう絶対必要な事業だと私も思ってます,川之江地区の防災・減災のために。そういう部分と言いつつも,果たしてこれで分譲に応募してきてくれるのかな,今の期間では非常に短かったですね,3か月間の公募期間という部分がありますので,あえてここで確認をさせていただきます。 公募期間とか分譲価格,これは,今の段階ではこの部分の中で変更がないと言わざるを得ないと思うんですけども,そこら辺の部分について,今の当局のお考えをお示しください。 ○三宅繁博議長 宮崎佳三港湾課長。
    ◎宮崎佳三港湾課長 お答えいたします。 本議会で継続費の設定を可決いただきますと,来年2月に本体工事の入札を実施する予定となってございます。入札後間もなく分譲地の公募を行うこととしており,現時点では,公募期間,分譲単価等の変更を予定しておりません。 しかしながら,御案内のとおり,資材価格の高騰や円安による地域産業への影響など,懸念される問題も多く,このような埋立事業を進めるに当たっては,見込みどおりの結果が得られないことも可能性とは認識しておく必要がございます。 引き続き,関連する情報を収集,分析しながら,市民の安全と地域産業の振興に大きく寄与する本事業の一日も早い完成を目指して,鋭意努力してまいります。 ○三宅繁博議長 篠永誠司議員。 ◆篠永誠司議員 答弁ありがとうございました。 るる,私の質問,懸念事項も話させていただきました。しかしながら,この事業っていうのは,市全体で行う事業だと私も認識はしています。それゆえ,ダンプとか市民生活にも非常に影響が出てくる可能性もありますけど,市民が一丸となって,この地区,川之江地区,城山公園がまたさらに発展できるように,そして市民の安心・安全が確保できるようなものが第一,そしてなおかつ今の状況で,分譲価格の予定で埋まってくれることを来年3月から6月の間は期待して,この質問を閉じさせていただきたいと思います。ありがとうございました。 ○三宅繁博議長 以上で篠永誠司議員の質問は終わりました。 10分間休憩します。   ────────────────       午後1時53分休憩       午後2時03分再開   ──────────────── ○三宅繁博議長 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に,谷内 開議員。     〔谷内 開議員登壇〕 ◆谷内開議員 会派みらいの公明党の谷内でございます。 それでは,早速質問に入らせていただきます。 全天候型陸上競技場の建設についてお伺いをいたします。 市内の陸上競技クラブ,陸上部,部活動の現状についてお伺いをいたします。 先日,12月4日に,師走恒例のスポーツイベントとなっている四国中央市駅伝競走大会が,小雨の中,開催されました。19回目を迎えた今年の大会には,中学生,PTA,企業,一般のチームなど50を超えるチームが参加し,たすきをつなぐ熱戦が繰り広げられました。私も,観戦をさせていただきました。 この大会にも参加していましたが,四国中央市には,3つの陸上クラブがあり,国から,地域総合型スポーツクラブの認定を受け,幅広い年齢層の皆さんが所属しているクラブや中学校の部活動として中学生を受け入れている地域移行型クラブなど,それぞれのクラブが特色ある活動を行っております。私も,東中学校と妻鳥小学校の陸上の練習を見学させていただきました。 そこで,質問ですが,このような市内の陸上競技クラブと学校の陸上部の現状についてお伺いいたします。 ○三宅繁博議長 東  誠教育長。 ◎東誠教育長 それでは,私からお答えいたします。 現在,市内には小中学生が所属する陸上競技クラブとして,VIVID陸上競技クラブ,四国中央市アスリートクラブ,川之江TRACK&FIELDクラブの3つのクラブがあり,3クラブ合わせて約400名の会員が所属をしております。いずれのクラブも,会員は小中学生が中心ではございますが,地域総合型スポーツクラブとして活動されている川之江TRACK&FIELDクラブでは,幼児のほか高校生や大学生,社会人も所属し,週1回,妻鳥小学校運動場を中心に活動しております。 また,VIVID陸上競技クラブ及び四国中央市アスリートクラブでは,部活動地域移行型クラブとして,三島地域の中学校の陸上競技部の役割も担っており,VIVID陸上競技クラブでは,週3回,中曽根小学校の運動場で,四国中央市アスリートクラブは,週4回,三島東中学校運動場を中心に活動しております。 市内の学校部活動といたしましては,中学校では,川之江南中学校,川之江北中学校,土居中学校,高校では,川之江高校,三島高校,土居高校に陸上競技部があり,各学校の運動場を中心に活動しております。 ○三宅繁博議長 谷内 開議員。 ◆谷内開議員 ありがとうございました。非常に熱心な指導をしていただいているのを見学させていただいて,本当に生徒たちのそういう成長を楽しみにしている姿,また国のほうも,3年後から学校のクラブが地域に移行していくと,こういうような流れにもなってまいります。ますますそういう指導者が必要で大事になってくるんだろうと思います。 そういう中で,特に2点目にお願いしたいのは,全天候型陸上競技場の建設についてであります。 陸上クラブの練習は,主に小学校や中学校の運動場で行っておりますが,休日などには,近隣の新居浜市や西条市,観音寺市など,日本陸上競技連盟公認の競技場に出向き,練習を行うクラブもあると聞いております。このような環境下にありながら,熱心な指導の下,毎年県大会や四国大会での上位入賞や全国大会への出場など,活躍する選手を輩出しており,今後も継続して選手を育成していくためには,練習環境の整備が重要であると考えております。 そこで,本市での全天候型陸上競技場の建設についてのお考えをお伺いしたいと思います。 ○三宅繁博議長 篠原 実市長。 ◎篠原実市長 かつて都会で陸上競技を指導して,定年になって帰ってこられて,熱心に御指導いただいている,現在もそうです,進行形ですけど,ヤマネ先生という人がいらっしゃいまして,その先生が,私のところへ熱心に来られて,全天候型のレーンを取ってくれと。正式な陸上競技で100メートル,200メートル,110メートルのハードル等々の競技は,どうしても全天候型のスタートダッシュの練習をしておく必要があるということで,熱心に口説かれました。そのときに,本市の陸上競技場,そしてそういう可能性があり,アスリートが練習できる練習場,調べてみたんですけど,ほとんどありませんでした。御案内のとおり,レーンを造ったら,ソフトボール等他のスポーツと重なるところはできなくなります。そして,その当時の担当部長さんといろいろ現場を見ながら,今現在は川之江の陸上競技場の端のほうに,海側のほうに,2レーンがやっと取れたというのがありまして,それから今日に至っておるわけです。 正式な陸上競技場の大会が近づきますと,それぞれの指導者の皆さん方,あっちへ行ったりこっちへ行ったりしながら,御苦労いただいております。今申し上げたように,篠原もその必要性は十二分に感じております。ただ,その場所,そして利用する選手,数,そして今現在主にやっている競技場,その他もろもろのことを考えながら,どうすれば一番機能的で有効で,そしてアスリートの皆さん方あるいは指導者の皆さん方に喜んでもらえるような練習場ができるのか,思案六法しよるのが現状でありまして,議会の皆さん方もぜひ頭でよく考えて,時々は自分も行ってみて,検討していただけたら大変ありがたいと思っております。 ○三宅繁博議長 谷内 開議員。 ◆谷内開議員 ありがとうございます。 確かに,帯に短したすきに長しというような状況で,すぐにどうこうというわけにはいかないと思うんですけれども,2レーンを4レーンにするとか,そういうふうなこともまたお考えいただいて……。 確かに,カーブが通常のカーブでならないということで,なかなか参考にはならないということはもうよく分かっておるわけでありますけれども,何とかそういう将来の選手たちのことも含めて,長期的になろうかとは思うんですが,考えていただけたら大変ありがたいなと,このように思います。よろしくお願いします。 次に,子ども・子育て伴走相談支援の実施についてお伺いいたします。 先日,他県の議員とお話しする機会がありまして,たまたま子育ての話になったわけでありますけれども,非常に四国中央市の子育て支援については,私も自負をしておりますし,いろいろお話しする中で,ぜひ行政調査でお伺いしたいと。また,先方は,Paletteのこともよく知っておりまして,Paletteにもぜひ見学に行かせていただきたいということで,コロナ禍が収まったらなというて話ししたんですが,なかなかコロナ禍が収まる気配がありませんが,そういうように四国中央市の子育て支援については注目されておりました。 そこで,質問ですが,10月28日に決定した政府の総合経済対策に,子ども・子育てに関して伴走型相談支援の充実を図ることが盛り込まれました。補正予算の成立をもって実施されます。公明党は,11月18日に党本部とオンラインで,伴走型相談支援についての勉強会を開催していただきました。伴走型相談支援とは,妊娠期から出産,産後,育児期といった各段階に応じて,全ての妊婦や子育て家庭に寄り添った身近な相談体制のことと言われております。各段階できめ細かく関わることで,困っている妊婦や子育て中の親に対し,ニーズに即した支援を切れ目なく届けるのが目的です。 例えば,妊娠期では,保健師や助産師などによる面談を通じ,出産までの見通しを立てて,さらに子育てガイドを基に,出産時や出産後のサービスの利用,手続を一緒に確認,夫の育休取得の推進なども提案します。出産,産後の面談では,子育て世代の仲間づくりの場を紹介,保育所の入所案内なども行います。育児期では,子育て関連情報を発信するとともに,交流サイト,SNSを活用したオンライン面談など気軽に相談できる体制を継続する。 こうした体制を充実させる背景には,妊婦や親の孤立化が挙げられております。今の子育て家庭は,祖父母と離れて暮らす核家族の割合が高く,子育てを手伝う身近な人がいないことから,子育て負担が大きくなっています。心身にストレスを抱えた状態が続けば,虐待などに発展するリスクもあり,深刻な事態に陥る前に適切な支援を行うことが必要です。このため,伴走型相談支援が重視されているのです。 今回の総合経済対策では,伴走型相談支援とともに,妊娠,出生時に計10万円相当の経済的支援も一体で実施することが決まりました。物価高の負担軽減を柱とする総合経済対策の裏づけとなる補正予算が12月2日に成立いたしました。補正予算に盛り込まれた伴走子育て支援について,希望する市町村から順次始めたいと,厚生労働省はこのように言われておりました。本市の子育て支援について,先行して実施しているものもあります。 そこで,本市の子育て支援政策と今回の伴走型相談支援の充実を図るためのお考えをお伺いしたいと思います。 ○三宅繁博議長 篠原 実市長。 ◎篠原実市長 伴走型の子育て支援体制,今回本会議場で子供をどのように育てていくかというような話がたくさん出ました。しみじみと思いました。これを答弁するのは,私らみたいないいかげんな人間やなしに,子供を育てた経験のある女の人が,担当部長でも担当課長でもいいんですが,もっと答弁に立って自分の経験を踏まえて話すべきではないかと。私は,逃げるんではないんですけど,私らは大した経験がない。じいちゃん,ばあちゃんは足しにならんと,そんなことを思いましたので,ぜひ議員各位も今のことを頭の中に少し入れておってください。 ここで政府が言いよる伴走型というのは,そのとおりだと。恐らく,これを発案した議員は,そういう経験のある人だと,厚生労働省の中でもそういう経験のある人だというように思います。ぜひ,本市も,政府の指針に沿って,できる限り一緒になってやっていきたいというように思っておりますし,新生児の5万円支給もそういう一環でありました。ぜひ,子供を育てていくのは大変ですから,そういう意味でみんなが応援隊になって,地域の子供,また家庭の子供,近所の子供,親戚の子供というふうに育てていくというような温かいような気持ちで応援してくれたら大変ありがたいと思っております。ひとつよろしくお願いします。 ○三宅繁博議長 谷内 開議員。 ◆谷内開議員 本市は,政府に先駆けて5万円の給付も決定していただいております。そこへ国のほうからも,妊娠したら5万円,出産したら5万円というふうに支援をしていただける,こういうふうなことは,多分恐らく本市,市のほうでもやっていただけると思っとるんですが,この辺はどうなんでしょうか。 ○三宅繁博議長 高橋哲也市民部長。 ◎高橋哲也市民部長 お答えいたします。 市のほうといたしましても,既にこの事業につきまして,もう準備に取りかかっておる状況でございますので,また予算等々につきましても,12月議会のまた追加議案ということで,現在検討させていただいておりますので,前向きな御答弁を考えておりますので,よろしくお願いいたします。 ○三宅繁博議長 谷内 開議員。 ◆谷内開議員 ありがとうございます。よろしくお願いしたいと思います。 それでは,最後の質問でありますけれども,投票支援カード導入についてお伺いをいたします。今日,徳永委員長にもお越しいただいておりますので,またよろしくお願いいたします。 平等選挙のための支援についてであります。全ての市民が,選挙では投票する権利を持っております。しかし,選挙権があっても,それを行使できず,投票行動に参加できない人々がいました。その代表格が,重度知的や重度身体の障がいを持った方々です。障がい者の投票率については,データがないので何とも言えませんが,投票するまでのハードルが健常者に比べて格段に高いことは確かです。投票所のような場所に1人でいるとパニックのような状態になってしまう,また投票所のスタッフにうまく説明できずに,投票を諦めて途中で棄権をしてしまう。そのハードルを低くするのに役に立つのが投票支援カードで,実際に使用している自治体があります。 この投票支援カードを導入している市町村は,札幌市,狛江市,安来市,各務原市,足立区などがあります。札幌市で導入されている選挙支援カードは,大きさはA4サイズで,3つの質問が書かれております。まず1つは,会話ができる,メモができる,指さしができる,このどれかに丸を入れます。次に,投票所の道案内が必要か,3つ目は,自分で投票用紙に書くことができるかという質問に,それぞれ,はいかいいえで丸をつけていきます。質問1では,どのようなコミュニケーションの方法がよいかを伝え,質問2では付添いが必要かどうかの意思表示をします。さらに,質問3では,代理投票の申請を希望するかどうかを伝えられるようになっています。質問は,選択式にして,丸をつけるだけで必要な支援を伝えられるように工夫をされております。導入以来,選挙支援カードを使って投票し,パニックのような状態にはならず,投票を諦めて途中で帰ってしまうこともなくなったと。また,投票所のスタッフに付き添ってもらって,1票を投じているそうです。 選挙権の行使は,基本的人権の中でも最も重要な権利であり,民主主義の根幹をなす事項の一つであることは言うまでもありません。そのため,各地で選挙権の回復を求める裁判が起こされ,これを違憲と提訴した障がい者らが続々勝訴し,そして2013年には,公選法改正がされました。そして,撤廃をされたのであります。 そこで,お尋ねいたします。 投票支援カードに対する本市の見解についてお伺いをいたします。 ○三宅繁博議長 徳永幸夫選挙管理委員会委員長。 ◎徳永幸夫選挙管理委員会委員長 選挙管理委員会の徳永でございます。 議員には,先日,切山投票所のほうまでわざわざ見学においでいただきまして,誠にありがとうございました。 それでは,投票支援カードの導入について,本市の選挙管理委員会ではどのように考えているのかという見解についてのお尋ねがございましたので,私のほうからお答えをさせていただきたいと思います。 谷内議員から御案内がありましたとおり,18歳以上の全ての国民につきましては,選挙で投票する権利,いわゆる選挙権を有しているということは,もう申し上げるまでもございません。 また,障がいを持つ方への投票支援につきましても,制度として,投票用紙に文字を記入することが困難な方に対する方策といたしまして,投票従事者2名が投票の介助を行う,補助を行うという代理投票の制度でありますとか,それから点字での投票を行う点字投票などの方法も既に全国で行っておりますけれども,議員御指摘のとおり,投票するまでのハードルというのは,健常者に比べてなかなか高いものがあろうかというふうに考えられます。 このような中で,今回議員より御提案いただきました投票支援カードにつきましては,選挙人の方が,投票所内でこうしてほしいというふうな思いですとか,投票意思を事前に記入しておくことで,投票手続が非常にスムーズに行えるとともに,投票のサポートを行う側から見ましても,簡潔かつ適正に行うことができるということから,大変有効な投票支援手段であるというふうに私も思っております。 愛媛県下では,まだ今のところ,残念ながら実施しているところはないと伺っておりますけれども,全国におきましては,ただいま議員からも御紹介ありましたように,何か所か実施しておりますし,着々とこれを増やしていこうという機運であることは間違いございません。 このことから,議員から今御質問がございました,本市において投票支援カードを制作して導入してはどうかという前向きな御提案でございましたけれども,これにつきましては,私どもも来年の4月から執行予定の愛媛県議会議員選挙から導入するように取り組んでみたいと考えております。 また,投票支援カードに加えまして,指などでボードを示しながら,自分の意思を伝えて,そしてスムーズな投票につなげるコミュニケーションボードというものもあるようでございます。この導入につきましても,この4月の選挙から同時に併せて実施していきたいと今のところ考えております。 なお,投票支援カード等の導入の際には,障がい者福祉の専門部署であります関係機関ともいろいろと協議を重ねまして,対象になる方々が一番やりやすい方法,一番望んでいる方法を何とか見いだして,実施をしていきたいなと考えているところでございます。 今後におきましても,誰もが投票ができる分かりやすい投票環境づくり,何の支障もない投票環境づくりということを目指して,1つずつ具体的に取り組んでいきたいなと考えております。どうか谷内議員におかれましても,引き続き御指導,御鞭撻をいただきますようによろしくお願い申し上げます。 ○三宅繁博議長 谷内 開議員。 ◆谷内開議員 委員長,大変に答弁ありがとうございました。 早速,県下初めて実施をしていただけるようでありますので,大変ありがたく思います。これは,私たち四国中央市の障がい者条例の中でも,社会につくられているバリアを取り除くことが私たちの責任であると,このようにうたわれているとおり,一つ一つそういったことを取り除いていく,こういうふうな四国中央市の社会に,私たちも力を合わせて頑張ってまいりたいと思いますので,よろしくお願いいたします。 質問は以上で終わります。ありがとうございました。 ○三宅繁博議長 以上で谷内 開議員の質問は終わりました。 10分間休憩します。   ────────────────       午後2時30分休憩       午後2時38分再開   ──────────────── ○三宅繁博議長 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に,杉浦良子議員。     〔杉浦良子議員登壇〕 ◆杉浦良子議員 議席番号3番,会派みらいの杉浦良子です。 まず,前回9月議会の一般質問でお願いした,手話サークルや四国中央市聴覚障害者協会が9月23日,手話言語の国際デーに川之江城を青色にライトアップしたいという熱い願いをかなえてくださり,誠にありがとうございました。川之江城だけでなく,Paletteやしこちゅ~ホールでも青色にライトアップしてくださり,関係者はとても喜んでおります。市の広報紙でもアピールしてくださったおかげで,市民の皆さんに手話も言語であるということを周知でき,手話言語条例制定に向けて,第一歩を歩めたと思います。その後,手話を知りたいという小学生が手話サークルに参加したり,手話の本を買ったりしたと聞きました。子供のうちから興味を持ってくれたことは,とてもうれしいことだと思っております。これからもどんどん手話に興味のある方が増えるといいなと思っております。 それでは,質問に移ります。 住民参加型まちづくりの推進についてです。 市民の声を聞くために,市ではタウンコメントを募集する案件が増えております。タウンコメントとは,市が重要な施策などに関する計画や条例などを決定するに当たり,市民に素案の段階で公表し,広く意見などを提出する機会を設け,その提出された意見などを考慮して最終的な意思決定を行い,提出された意見と市の考え方を公表する一連の手続ですが,回答数がかなり少ないというのが現実です。タウンコメントという言葉が市民にとってなじみがないのか,ネットで回答するのが不安なのか,市が市民の声を聞こうとするせっかくのルートなのに,市民にとっては怪しいものとか,自分には関係ないものとかと捉えられているような気がします。タウンコメントなどでの回答を増やすために,どのような工夫をしているのか,教えてください。 ○三宅繁博議長 高橋 誠副市長。 ◎高橋誠副市長 タウンコメントなどの回答を増やす工夫についてお答えします。 今回,杉浦議員,また昨年3月議会で横内議員,そして最近では11月24日に開催していただいた議員全員勉強会で,タウンコメントの在り方について議員各位から改善を求める意見をたくさん頂戴しております。それも踏まえまして,お答えさせていただきます。 市民が主体的に市政へ参画して協働のまちづくりを推進する上で,市民の多様な意見を市政に反映させる機会を確保できる仕組みづくりが重要であり,そうした市民の意見を提出する制度としてタウンコメント制度を設けております。本市では,平成29年度から令和3年度までの間に30件のタウンコメントを実施し,寄せられた意見の数は,5年間で合わせて3件のみとなっております。県内の市町で実施したパブリックコメントなどの同様な制度において共通していることは,市民生活に直結し,市民が関心を持ちやすい案件には,ある程度の意見提出があるということです。一方で,関心の少ない案件では,低調な結果となる傾向があるようです。 本市では,こうした状況への対応策として,市ホームページや市報に掲載するこれまでの募集方法に加え,SNSを活用して発信するなどの方法により,制度本来の目的を果たすべく,より幅広く市民に周知できるよう努めてまいりたいと考えております。 先般,先ほど御紹介しました勉強会の後すぐに,担当課のほうでは東予4市のタウンコメント,パブリックコメントのやり方について,改めて調査をかけました。そして,本市は他市に比べてどの部分が足りていないかということを検証いたしました。SNSといった新しい情報発信ツールを十分に活用できていないという反省があった上での検証が出ましたので,積極的にその辺で取り組んでまいりたいと考えております。 ○三宅繁博議長 杉浦良子議員。 ◆杉浦良子議員 どうもありがとうございました。 SNSでの発信ということで,携帯が使えたりパソコンが使えたりしないといけないということで,そちらのほうの指導とかも,ちょっと考えてもらえたらなと思います。 市では,市民の声も取り入れるために,市民も参加する審議会などを開催していますが,審議会や委員会などの設置数を教えていただけますか。また,男女比も分かればよろしくお願いします。 ○三宅繁博議長 篠原 実市長。 ◎篠原実市長 審議会や委員会などの設置の数及び委員の男女比について,私のほうから答弁申し上げておきます。 本市では,令和4年4月1日現在で,合わせて67の審議会及び委員会を設置しております。 また,委員の男女比としては,女性の登用率が28.1%でございます。男女比にいたしますと,女性1に対して男性が2.5の割合となっております。 平成28年に策定いたしました第2次四国中央市男女共同参画計画において,審議会等への女性委員の登用率について,令和6年度で35%を目標としております。審議会等への女性委員の登用につきましては,委員公募を必須とするとともに,充て職などによる固定化を見直し,女性委員のいない審議会の解消を目指すよう,関係部署へ徹底を図っております。 今後も,各審議会等委員の新規選任時において,改選時におきまして,女性の積極登用についてさらなる徹底を図ってまいりたいと考えております。よろしくお願い申し上げます。 なお,本市の課長でもそうですけれども,いい意味で女性もどしどし手を挙げて,私に当てやいというような感じで,踏み出してほしい。なかなか四国中央市で女性を課長に登用しようと思っても,絶対数が足りないという,そんなことでいつも2月末が来たら頭をひねるわけでございます。そのことも一つの意識改革として,底辺を支えるという意味において,ぜひ協力してほしいと思います。ひとつよろしくお願いします。 ○三宅繁博議長 杉浦良子議員。 ◆杉浦良子議員 どうもありがとうございました。 67個の委員会とかがあるというので,その中で女性が,内容にもよると思うんですけれども,女性がいないという会もあるっていうのを聞いて,ちょっとびっくりしたんですけど,ここの市議会でも女性がすごく少ないので,私はもっとここに女性がいたらいいなと思っております。 私も,審議会に1度応募したことがあるんですけれども,見事に落とされた経験があります。市の審議会や委員会などの委員は,いつも同じような顔ぶれ,同じような団体から参加しているように感じるんですけれども,どのようにして選出しているのか,教えていただけたらと思います。 ○三宅繁博議長 大西賢治政策部長。 ◎大西賢治政策部長 委員選出方法についてお答えいたします。 議員も御存じのとおり,審議会や委員会などは,市政各分野の重要な政策や運営方法を意思決定するに当たり,各分野の幅広い意見を反映するために設置している機関でございますが,本市では審議会等の運用方法や委員構成に関する基準となる審議会等の運営に関する指針を策定いたしております。この指針では,市政の市民参画の促進や審議会等の透明性の向上を図るための必要な事項を定めておりまして,その基本原則といたしまして,必ず公募委員を選任することや任期が3期を超えないこと,そしてまた同一の委員が4つを超える審議会等に属さないこと,さらには男女比率の均衡を図ることなどが示されております。 委員の選出につきましては,法令等で定めのあるものを除き,各部署において,当該審議会の設置目的に照らし,基本原則に基づいて行っているところでございます。 しかしながら,一部には,結果として議員御指摘のような事例も見受けられます。こうした状況を改善するためにも,審議会指針の趣旨を改めて各部署に周知徹底し,各層から幅広く市民が市政に参画いただけるように努めてまいりたいと思います。 ○三宅繁博議長 杉浦良子議員。 ◆杉浦良子議員 どうもありがとうございました。 いろいろな公募枠というのがあるというのも,これは聞いたんですけれども,20人いたら2人ぐらいだけ,たしか公募枠だったような気がします。あとは,いつものメンバーみたいな感覚がありました。 提案として,同じようなメンバーにならない方法の一つとして,プラーヌンクスツェレ,ちょっと難しいんですけれども,ドイツ語です。日本語で言うと,市民討議会というドイツ生まれの市民参画の手法があります。これは,関東を中心に全国へ広がっているようなのですが,愛媛県においては,伊予市で平成27年から実施されています。 市民討議会は,住民基本台帳から無作為に1,000人から2,000人抽出,その抽出された市民に案内状を送付,そしてその中から参加希望を募集します。応募の中から抽せんにより参加者の決定をします。このような手順で行われるのですが,実際に他市で実施された市民討議会は,参加者のうち9割以上が今までは市民会議のような場には参加したことがないという人で,主催者側も,参加者の9割以上はこれまで見たことがないという人だったと言っております。初めは,無作為抽出した市民が本当に討議できるのかという疑問視する声もありましたが,実際に行ったら,全く問題がなかったようです。反対に,参加者は,主体的に活発な議論を行えていたようです。これまでまちづくりに関心がありつつも,市民参加の機会を逃していた市民にとっては,またとない機会になると思います。 四国中央市でも,市民を信じて,市民参加のまちづくりを目指すために,市民討議会を取り入れたらどうでしょうか。市民一人一人の意見を取り入れることができるのではないでしょうか。市民討議会こそが,市民が参加し,協働のまちづくりになるのではないかと私は思います。市としてはどう思われるか,お聞かせください。 ○三宅繁博議長 大西賢治政策部長。 ◎大西賢治政策部長 お答えいたします。 御案内のとおり,審議会指針も,四国中央市の自治基本条例に基づいて定めたものでございます。自治基本条例制定の過程では,本当に多くの市民の皆さん方が,議員もはじめ,御参画いただいて条例ができたものと思っております。 今,市民討議会ということでございますが,様々な手法を用いて,市民の皆様方が市政に参画できる機会をつくることはとてもいいことだと考えております。そうした中で,そうした会議を開く際には,ファシリテーターなど運営する側の問題,そして参加する側の市民の皆さんの意識の問題,両方がうまく絡み合ってといいますか,機能して初めていい機会が生まれるのじゃないかなと思っておりますので,今後十分検討して,機会を設けていけたらと思っております。よろしくお願いします。 ○三宅繁博議長 杉浦良子議員。 ◆杉浦良子議員 どうもありがとうございました。これからこういう方法も取り入れていただけたらと思います。 次の質問に移ります。 子供の虐待防止についてということで,今コロナ禍なので,今までと違う生活リズムになったり,家族関係が不安定になったりすることにより,全国的に子供の虐待が過去最多になっております。 虐待を受けている子供は,予防接種や健診を受けていなかったり,就学前に幼稚園,保育園などいずれの施設にも行っていないことが多いと聞きます。市内で虐待がどれくらいあるのか,ないことを祈るんですけれども,分かる範囲でお答えください。 ○三宅繁博議長 篠原 実市長。 ◎篠原実市長 子供の虐待について,私のところで把握できている範囲で申し上げておきます。 令和3年度,市内で新たに受け付けた児童虐待相談件数は17件でありまして,そのうち身体的虐待が5件,ネグレクトが12件となっております。 これら虐待を早期発見するための取組の一環として,年1回乳幼児健診未受診者,未就園児,未就学児の状況を把握し,いずれの関係機関でも状況確認ができていない子供がいないか,その把握に努めております。 また,小学校入学前にも,新1年生を対象に同様の調査を実施しております。毎年度は,海外在住者を除き,状況確認ができていない子供はおりませんでした。 そのほかにも,幼稚園,保育園,小中学校,児童クラブなど,子供の様子を確認できる市内各施設と連携を図り,虐待のサインを見逃さないよう,虐待防止に取り組んでおります。 以上であります。ひとつよろしくお願いいたします。 ○三宅繁博議長 杉浦良子議員。 ◆杉浦良子議員 17件もあるということで,四国中央市でもよそごとではないなと感じました。 その中で,ネグレクトが多いということは,言ったら放置していくというか,育児をしていないっていう,そういうふうな離れた感じの虐待になるんですけれども,その場合とかも特にサインを見逃さないようにというのがすごく大切だと思っております。その場合に,いつも見ている方とかではなくて,違う目線で見えるように,ほかの関係機関とかの連携も必要だと思うんですけれども,虐待されている子供は,歯科疾患の罹患率が高いことも分かっております。市以外の関係機関との連携について,どのようにしているのか,教えてください。 ○三宅繁博議長 高橋 誠副市長。 ◎高橋誠副市長 市と関係機関との連携についてお答えいたします。 虐待防止の一層の強化を図るためには,子供に関わる機関との情報共有,連携は必須と考えております。議員御指摘のとおり,虐待を受けた子供たちは,虫歯の罹患率や未処置率が高いことが知られています。こども家庭課が調整機関となっております四国中央市要保護児童対策地域協議会には,歯科医師会も会員となっており,情報の共有が図られています。 協議会は,そのほか市の関係課,社会福祉協議会,警察,医師会,保健所等,子供に関係のあるあらゆる機関で構成されており,虐待を受けているなど,保護を必要とする子供の早期発見や,適切な支援に取り組んでおります。今後も関係各課,警察,児童相談所,保健所等が集まり,2か月に1回開催している実務者会や子供に直接関わっている機関の担当者等が支援内容を検討する個別ケース検討会を有効活用し,情報や考え方を共有しつつ,虐待防止に取り組んでまいります。 ○三宅繁博議長 杉浦良子議員。 ◆杉浦良子議員 どうもありがとうございました。 いろいろな機関,警察とか社会福祉協議会だったりとか,子供に関わる大事な機関ばっかりだと思っております。こちらのほうも,しっかり話合いをして,早く見つけるように努めていってもらいたいと思います。 あと,専門の方ばかりではなくて,私たちでも,市民が遠くから見ていて,もしかしたらこれが虐待かもって思う場面に遭う場合があります。そのようなとき,どのような配慮をしたらよいのか。また,どこにそういう場合は連絡をしたらよいのか,教えてください。 ○三宅繁博議長 合田晃友こども家庭課長。 ◎合田晃友こども家庭課長 お答えいたします。 厚生労働省では,虐待かもと思ったら,189番,いち早くへというフレーズの下,児童相談所虐待対応ダイヤルへの連絡を推奨しております。もちろん警察や市に連絡していただいても構いませんが,いち早くは覚えやすく,全国どこからでも通話料無料で児童相談所につながります。勘違いでも構いませんし,匿名でも構いません。虐待かなと思うような事案がありましたら,ぜひいち早くまで御連絡いただけたらと思います。 市といたしましても,ポスターの掲示やパンフレットの配付,街頭啓発などを実施し,親子の未来を守るための相談,連絡として周知に努めております。 また,本年4月からこども家庭課内に子ども家庭総合支援拠点を設置し,顔の見える身近な相談窓口として安心して来所していただけるよう努めており,今後も相談窓口の充実,職員のスキルアップに努めてまいります。 ○三宅繁博議長 杉浦良子議員。 ◆杉浦良子議員 いち早くと覚えやすいロゴを教えていただきまして,ありがとうございます。市のほうでも,窓口に来たらということで,来やすい窓口にしていただけたらなと思います。 虐待は最初,全然関係ないところ,都会でのことだと思っていたが,今日聞いたら,件数が幾つかあるので,市内の方もいろいろ注意していただけたらなと思います。 それでは,次の質問に移ります。 市民の心に響く音楽や文化についてということで,先日の講習で,男性は数字に関わる統計的なものが得意ということで,女性は数字とかではなく文化面,見えないもの,数字に表せないもの,そちらのほうが得意というのを勉強してきました。私も,音楽とか文化,そちらのほうには興味があるので,この質問をさせていただきます。 先日,孫が通っている小学校の音楽会を見に行く機会がありました。コロナ禍でなかなか発表ができなくて,3年ぶりの音楽会の開催ということでした。久しぶりの音楽会に向けて,子供たちも一生懸命練習し,先生も一生懸命指導に取り組まれていたということがすごく分かりました。真剣なまなざしと少し緊張している様子がとても新鮮に受け止められました。 リズム感とか音感,それは子供が小さいときにしか身につかないものなので,とても大切なことだと思っております。市内でも,全国大会に行った小学校があると聞いております。大切な小さい時期に本物の音楽と関わる機会があるのかどうか。また,子供たちが本物の音楽と関われるために,市ではどのような工夫をしているのか,教えていただけたらと思います。 ○三宅繁博議長 東  誠教育長。 ◎東誠教育長 では,私から,子供たちが本物の音楽と関わる機会についてお答えいたします。 議員御案内のとおり,小学校では,音楽学習の成果発表の場として校内音楽会を,中学校では,合唱コンクール等を実施しており,全校児童生徒が音楽に親しみ,情操を育む機会を大切にしております。 また,小学校におきましては,しこちゅ~ホールを会場として,市内親善音楽会を実施し,コロナ禍にあっても,市内小学生が一堂に会し,互いのすばらしい器楽発表を聴き合い,交流する機会を大切にしてきております。 また,愛媛県が実施する県内在住の声楽家などに支援を受けながら,各学校の特色を生かして,日本歌曲を中心とした指導を行う歌いつごう日本の歌開催事業や県内在住の音楽関係者による器楽,和楽器等の模範演奏や実技指導を行う豊かな器楽体験推進事業などを活用し,小中学生が本物の音楽に関わる機会を提供しております。 今後も本物に触れる機会を設け,子供たちの豊かな情操を育む取組を継続してまいります。 ○三宅繁博議長 杉浦良子議員。 ◆杉浦良子議員 どうもありがとうございました。 一番コロナ禍の中で今まで開催できていなかったのが,音楽だったりとか,そういう発表会の部類だったと思います。今は,もう大分,注意しながら,どこの学校も開催している状況です。みんなの前でそういうのを演奏するとか,ほかの人の音楽を聴く,本物の音楽に会う,とても大切なことだと思っております。ぜひ続けていってほしいと思います。 あと,しこちゅ~ホール,四国中央市にはすごくすてきなホールがあるんですけれども,こちらのホールは,1度出演した音楽家などからはとても好評で,音響のすばらしさ,動線の便利さ,とても好評です。日本の中でもトップクラスで,ホールというより劇場に匹敵するという意見もあります。質の高い音楽はもちろん,文化,芸術面で,本当に四国の真ん中として四国中のファンが集まれる場所だと思っております。 そこで,しこちゅ~ホールでは,どのような工夫をしてイベントを企画しているのか,お聞かせください。 ○三宅繁博議長 篠原 実市長。 ◎篠原実市長 実は,しこちゅ~ホールをオープンさせたときに,ホールでどのような催物をやったらいいのかということで,相当悩みました。というのは,一方では,カラオケなんかを盛大に市民に開放してやってほしい。一方では,能などの文楽などの普通接せない,そういう芸術性の高いものをぜひ呼んでやってほしいという話もありました。どれも一緒にするのは難しい。先ほど議員,動線がよくできていると言われましたけれども,カラオケをするおじさんらは,入ってから1階の舞台まで遠い,あんなに遠かったら足が痛くなると。やめないやいうて言ったら怒っていたけどな。怒ってたけど,そういうようないろんな意見があると。ただ,私は,その中で職員の皆さんがそこの委員会をつくって,市のOBの皆さん方に寄ってもらいました。そして,しこちゅ~ホールのイベントをどのようにやっていくかということで,定期的に会合してくれとると思うんですけど,そんなことでやってくれておりまして,まあまあいろんな意見はあると思いますけれども,篠原から見たら,よくやってくれているのではないかと思っております。 ただ,今から,一回りしましたから,どのようなものをやっていくかと。土居のユーホールがちょうど600人ぐらいで,舞台の大きさも観客の大きさもちょうど手頃な場所です。それと連携しながら,またそれぞれの公民館も100人規模の人間が入れる中ホール,小ホールがありますから,そういうホールとリンクしながら,今からは文化の拠点発信をやっていく,それがしこちゅ~ホールだと,そんな気持ちで,熱心に情報発信をして,市内の今申し上げたところと連携を取りながら,より高度な,あるいは大衆性に富んだイベントができたら,大変ありがたいと思っております。また,いろんな意見があると思いますが,ぜひ聞かせてやってください。ひとつよろしくお願いします。 ○三宅繁博議長 杉浦良子議員。 ◆杉浦良子議員 市長,どうもありがとうございました。 工夫して,大衆性も要るし,本格的な本物の音楽を呼ぶということもあるし,どちらも大事なことだと思います。音楽だけじゃなく,絵画だったり,ほかのものででも,しこちゅ~ホールは活躍できる,四国中のみんなを集めることができる場所だと思いますので,これからもぜひ本物に触れ合えるように,みんなで楽しめるようなホールにしていっていただけたらと思います。 四国中央市の出身で,日本や世界で活躍されている音楽家がたくさんいるということを聞きます。どんな方がいらっしゃるのか,教えていただけたらと思います。 ○三宅繁博議長 合田秀人文化・スポーツ振興課長。 ◎合田秀人文化・スポーツ振興課長 お答えいたします。 本市では,国内や世界で活躍している音楽家を多数輩出しております。一例を御紹介いたしますと,クラシック界では,ソプラノ歌手のガネヴィ高橋正美氏,同じくソプラノ歌手の高橋 梢氏,ピアニストの曽我部智花氏,トランペット奏者の井川明彦氏,元ドラマーで現在作家,作詞家として楽曲提供等をしています高橋久美子氏,元タカラジェンヌの帆風成海氏など,多くの方が音楽関係において活躍されているところでございます。 ○三宅繁博議長 杉浦良子議員。 ◆杉浦良子議員 どうもありがとうございます。 それ以外にも,学生の中で日本一になったりとか,今音楽大学のほうに行って活躍されている方とか,たくさんいらっしゃるというのも聞いております。特に世界で活躍されている方とかは,四国中央市のしこちゅ~ホールに来ると,必ず四国中から人が寄ってくるというのがとても分かるので,そういうふうな方も四国中央市の出身ということをアピールして呼んでいただけたらなと思います。 あと,行政でも,そういう一流と言われている音楽家の方を把握していただけてたら,本物を見極めることができるような都会の文化アドバイザーとかと連携したりして,四国中央市出身の一流アーティストを把握していくことも大切なことだと思います。 日本や世界で活躍している音楽家の中には,地元の人たちに本当の音楽を聴いてほしい。地元のすてきなホールで知り合いの音楽家を連れてきて,その人たちに演奏してほしいという思いを聞いております。本物の音楽は,心に響きます。心に響く音楽や文化は,人が必ず集まります。先日のオペラ公演には,市内,県内だけでなく,日本中から集まっておりました。コロナ禍前には,東京とか大阪,海外にまでそういうものを求めて行っていた方が,コロナ禍で行けず,それを知っている高齢の方とかがとても喜んでおられます。以前に聞いた高齢者でも楽しく生きたいのよっていう白髪の御婦人の言葉が忘れられません。そういう人たちの思いも,しこちゅ~ホールでかなえられたらと思います。場所的に,四国なら行ける,四国だったら行ける,瀬戸内の方も,しこちゅ~ホールなら来れるという,そういう場所だと思っております。 あと,活躍している先輩に会うと,今音楽が好きな子供たちも,諦めずに本物になれると希望を持つことができると思います。そういう本物の方と市民との触れ合う機会が増えたらと思います。 しこちゅ~ホールを中心に,四国の真ん中で本物の心に響く音楽や文化で四国中央市を活性化できたらいいなと思っております。これで質問を終わります。ありがとうございました。 ○三宅繁博議長 以上で杉浦良子議員の質問は終わりました。   ──────────────── ○三宅繁博議長 以上で本日の一般質問は終わりました。   ──────────────── ○三宅繁博議長 これをもって本日の日程は全部終了しました。 12月15日は午前10時から会議を開き,一般質問を続行します。   ──────────────── ○三宅繁博議長 本日はこれにて散会します。   ────────────────       午後3時14分散会───────────────────────────────────────────────地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。       四国中央市議会議長  三  宅  繁  博              議員  原  田  泰  樹              議員  谷     國  光...